一命

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

名門大名・井伊家を一人の浪人が訪れて「切腹するのに庭先を貸してほしい」と願い出た。流行の狂言切腹だと判じた家老・斎藤勧解由は、同じように2カ月前に現れた千々岩求女の顛末を語り始める。

思ったこと

引き込まれた! すごい緊迫感!!
陰影の濃い屋敷の中でこれから何が語られ、何が起きるのか、固唾を呑んだ。
瑛太・・・トラウマになってもうたよ!
沢潟のいけずっ!
あの痛さは『127時間』を軽く超えた。
見終わって、家に帰ってからも、ふと思い出しては不安感に襲われる・・・。
あれは映画の中の出来事だから、本当じゃないから・・・と自分に言い聞かせてる・・・。
私の中の恐ろしすぎる最期ランキングで、『紅いコーリャン』のルオハンに並んだ。

一応日本人なので切腹とか武士の心構えとかについては既にある程度知っているわけだけど、やっぱりどうしても心から信じられないというか、毎回びっくりする。
もし何も知らずに突然「切腹するのが名誉。髷を切られたらアウト」というルールを説明されたとしたら、納得するのは難しいよねぇ。

非常に凄まじい話ではあるが、現代にも通じるところもあるなぁといろいろ考えてしまった。
仕事がうまくいっている人が、いっていない人に誇りとか努力とかを語るときに、感じさせることがある違和感とかね・・・。
あと、アメリカの政治家で軍隊経験のある人ほど戦争開始には慎重だという話も思い出した。

それにしても今さらな発言だとは思うけど、海老蔵さんて、すごい迫力あるね〜。
「父上」って、あなたたちそんな年変わんないでしょ・・・と思うけど、顔見ると確かに若いんだけど、なんか違和感なかったわ〜。
自分より年下だというのが信じられないな・・・。

後半が津雲半四郎の回想による語りだとすると、「お食い初めのときの孫はとってもかわいくて鯛を口に入れたら食べたように見えた。生卵をすする求女は哀れだった。蚊帳の中で慰め合う夫婦はけなげだった・・・」とかって詳しく描写したのかな〜と想像してちょっぴりほほえましい。
赤ちゃんが病気になって真っ赤な顔で苦しんでいるのは可哀想だが、極貧のわりにはぷくぷくと肉付きのよいほっぺただね〜と思ってしまった。

チャンバラシーンは映画的には見せ場なのかもしれないけど、ここでちょっと気持ちが冷めた。
いくらなんでも津雲半四郎、鬼神のように強すぎるでしょー。
できれば心理的な緊張感を最後まで維持してほしかったな・・・。

ところで、私は内容をまったく知らずに観に行ったんだけど、後から公式サイトで予告編を見てみたら、これってすごいネタバレじゃ〜ん。
どーなるのどーなるの、この人は何か関係あるの・・・!?という緊迫感は、あんなの見てたら得られなかったことでしょう。
まさかあの年の近さでそういう関係だとは驚きだからな・・・。
ラッキーだった! 何も知らないままで臨めて〜。

一命
(2011年 日本)
監督/三池崇史
出演/市川海老蔵(津雲半四郎)
   瑛太(千々岩求女)
   満島ひかり(美穂)
   中村梅雀(千々岩甚内)
   役所広司(斎藤勧解由)
   竹中直人(田尻)
   青木崇高(沢潟彦九郎)
   新井浩文(松崎隼人正)
   波岡一喜(川辺右馬助)
   天野義久(佐々木)
   笹野高史(宗祐)
公式サイト

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津軽百年食堂

お気に入り度 ★★☆☆☆

こんな話

東京でバルーンアートの仕事をしている大森陽一は、ひょんなことからカメラマンの筒井七海とルームシェアを始める。ふたりはどちらも弘前出身だった。弘前で100年続く「大森食堂」の四代目である陽一は、父が交通事故で入院したと連絡を受けて帰省する。久しぶりにそばを作って店を開ける陽一だが・・・。

思ったこと

あーあー弘前の観光映画ね・・・。
地元起こし系の映画って最近よく見かけるけど、日本以外の国でもあるものかしら?
エンドクレジットに発起人として政治家の名前がずらずらと出てきたが、そういうところが映画がつまんなくなる理由なのかなぁ〜。
何度も画面に映し出される津軽富士(岩木山)、弘前公園の“さくらまつり”、今年運転が始まったエメラルドグリーンの新幹線E6系。
どうせならもう少しわざとらしくなくやってほしい。
そんななか、ちょっと行ってみたくなったのは、ウミネコがいっぱい飛び交う神社のある島。
でも調べてみると、これは八戸市にある蕪島らしい。えっ、弘前じゃないのー!?

大森食堂の初代を描く明治時代のシーンは特に津軽弁だらけで、聞き取りのニガテな私にはほとんど何を言っているのか分からず・・・でもたいして変わったことは言ってなさそうな感じだったのでまあいっか。
イワシの焼き干しを行商しているトヨはすごい昔っぽい顔立ちだなぁ〜・・・でも演じている早織を画像検索してみると普通にかわいいな。あの髪型がよくないのかな?

陽一と七海の関係がストーリーの中心であるようだが、なんでルームシェアすることになるのか意味が分からず、いったいいつの間に惹かれ合うようになったんだか気付かず、まあはっきり言ってどうでもよかったです。
「何があったのか分からないけど、きっと七海の考えていることで正しいよ」
という陽一のセリフで、こいつはダメだ、と思った。
そもそも七海の話を聞いてなかったということ、分からないのに肯定するというのはつまりどうでもいいと思っているのと同じだということが露呈してる。
まあ七海は「うん、ありがと」と答えているので、お似合いなのかもね・・・。

でも津軽そばは食べてみたくなったよ。
劇中で何杯も皆が「おいしいおいしい」と食べているものだからサブリミナル効果。

津軽百年食堂
(2010年 日本)
監督/大森一樹
原作/森沢明夫
出演/藤森慎吾(大森陽一)
   福田沙紀(筒井七海)
   伊武雅刀(大森哲夫)
   藤吉久美子(大森明子)
   秋本博子(大森フキ)
   春日井静奈(大森桃子)
   ちすん(藤川美月)
   永岡佑(門田政宗)
   大杉漣(浅尾大介)
   かとうかず子(浅尾美音子)
   手塚理美(筒井有里子)
   野村宏伸(青木真一)
   中田敦彦(大森賢治)
   早織(トヨ)
   前田倫良(門田宗八)
公式サイト

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パーマネント野ばら

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

離婚したなおこは娘を連れて故郷に帰り、母が営む港町の美容室「パーマネント野ばら」を手伝う。そこには日々女性たちが集い、それぞれの恋愛模様と人生が交錯する。

思ったこと

全体的になんだかわざとらしい感じが漂う映画。
最近、サイバラ作品の映画化が続いているよねぇ〜。
ちょっと一気にやりすぎでない?
サイバラの叙情的な話ってだいたいテイストが似通ってるし、キャラも決まっているから、既視感を感じつつ観ていた・・・と言いつつ・・・後半の展開にはけっこうびっくりさせられた!

菅野美穂演じる主人公のなおこ、なんだか私の嫌いなタイプの女・・・。
どこが、とは説明しづらいんだけど・・・。
取り澄ましたような感じがするからかな・・・。
幼い娘より自分の恋のほうが大事っぽいところもちょっとね・・・。
なおこの寂しさに感情移入できないのが、いまいち映画に入り込めなかった理由かも。

豪毅なフィリピンパブのママ、みっちゃん役の小池栄子はイイ!
野性味のある魅力が炸裂しとる!
「どんな恋でもないよりましやき」・・・散々な目に遭っても愛と輝きを失わない生命力の強さ。

なおこの母、美容室を経営するまさ子役の夏木マリも、パンチパーマがすごく様になってる!
早朝の港を背景に、逆光で煙草を吸っている姿が印象に残る。
みっちゃん「釣りはとっときー!」
まさ子「バカだ・・・(笑)」
というとこ、なんてことないシーンなんだけど、なんか好き。
山奥のゴミ屋敷に住む老カップルの髪を切ってあげに行くくだりも面白い。

どうしようもないダメ男ばかり出てきて、女は強くたくましく働きながら生きていく・・・という構図は、フランスとかヨーロッパの映画でもよく見かけるよね。
いくつになってもどんな目に遭っても、皆、恋がなくては生きられない。
「世の中ってそんな感じだっけ〜?」と私にはあんまり実感できない世界観ですが。
ラストシーンの、左右から波が寄せてくる浜辺はとてもきれいだった。
これって高知県だよね。どの辺りなんだろう〜?

後から知ったんだけど、ヘアカタログのモデルとして微笑んでいたのはサイバラ本人なんだって〜、へぇ〜!

パーマネント野ばら
(2010年 日本)
監督/吉田大八
原作/西原理恵子
出演/菅野美穂(なおこ)
   池脇千鶴(ともちゃん)
   小池栄子(みっちゃん)
   夏木マリ(まさ子)
   宇崎竜童(カズオ)
   江口洋介(カシマ)
   畠山紬(もも)
公式サイト

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春との旅

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

元漁師の祖父・忠男と、小学校の給食室での仕事を失った孫娘・春は、疎遠だった忠男のきょうだいを訪ねて旅する。足が不自由で自活できない忠男が身を寄せられる先を探すものの・・・。

思ったこと

寒々とした北の海辺、小屋といってもいいほど粗末な家から足を引きずって出てくる頑固そうな老人と、追いすがるように駆け寄る赤いコートの女の子。
冒頭のシーンからなんだか胸に迫るものがある。
お爺ちゃんと少女・・・ぐっとくる組み合わせだ。
『變臉 この櫂に手をそえて』とか、映画じゃないけど『獣の奏者』とか・・・春は19歳で少女という年齢ではないけれど、素朴なたたずまいで幼く見える。
えらいがに股だったのは役作りのためか?
最初は中学生くらいかと思ったけど、だんだんと内面がにじみ出てくるにつれて、一人前の女性に感じられてくる。

忠男は、疎遠だったきょうだいに「自分の面倒をみてくれ」と頼みに行っているのに、いつも横柄な態度。
そりの合わなかった兄、一番仲良かった弟、頭が上がらないしっかり者の姉、仲が悪いもう一人の弟。
それぞれに精一杯の生活があり、それぞれとの関係性がある。
忠男はいつも変わらず偏屈とはいえ、相手によって微妙に変わる雰囲気が、実際に存在する人間関係であるかのようなリアリティ。
特にかくしゃくとした姉とのシーンが沁みたな〜。
「働かざる者食うべからず」としごくまっとうなことを言われても平然とし、叱られてるのがなんだか嬉しそうでもあるのがコミカル!
しかし実際に自分の身内だったら困るだろうね〜。
仙台でのホテル探しでは我が儘放題で、かなりイライラさせられたし。

全体的にちょっと泣かせどころが多すぎる気もしましたが。
それに、ラストのまとめ方には、釈然としない気持ちも残る・・・。
老いた家族の問題ってどうにもこうにも難しいよね・・・。
忠男は困り者ではあっても確かに愛すべきお爺ちゃんだし、春の気持ちは尊いものだけど、もしも、忠男が寝たきりとかになって10何年とかを介護に費やさねばならなくなったら・・・とか想像すると、やっぱり春には解放されて自分の人生を生きてほしいと思ってしまう。

春との旅
(2010年 日本)
監督・脚本/小林政広
出演/仲代達矢(忠男)
   徳永えり(春)
   大滝秀治(金本重男)
   菅井きん(金本恵子)
   小林薫(木下)
   田中裕子(清水愛子)
   淡島千景(市川茂子)
   柄本明(中井道男)
   美保純(中井明子)
   戸田菜穂(津田伸子)
   香川照之(津田真一)
公式サイト

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大奥

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

男子だけを襲う謎の疫病のため、男女の役割が逆転してしまった江戸。貧乏な旗本の息子・水野祐之進は、幼なじみのお信に別れを告げて大奥に上がる。そこは、3000人の美男が将軍のためだけに集められた場所だった。

思ったこと

原作マンガが傑作すぎるので、それを超えるものにはなりようがないだろうな〜とは思っていたので、まあ想定内の感じ。
昨日観た『十三人の刺客』と違い、わかりやすく説明してくれるので気楽に観れる。
水野とお信、幼なじみの二人のラブストーリーが中心となっているのは甘ったるいけれど、そういうほうが若い人たちにウケるのかしらん。
でもあれだと、なんで水野が大奥に行く決心をしたのか、よくわかんないのでは?
音楽での大げさな盛り上げ方とか演出とかTVドラマっぽいな〜と思ったら、監督はドラマ出身の人か・・・。

柴崎コウの吉宗はナイスキャスティング!
凛としてて素敵〜。
「とびきりの美男50人を集めるように」のシーンは胸がすく。
吉宗に仕える加納久通(和久井映見)も良い存在感。
二宮和也は水野にしては少年ぽすぎると思ったけど、実年齢は20代後半か・・・ふ〜ん、かわいいね。
阿部サダヲが出てきたとき、思わず吹き出してしまった。
いや別に何もおもしろいことをしても言ってもないけど。
阿部サダヲが大奥の住人て〜(笑)
自分のことを金魚に例えてるし〜(笑)

女ばかりが働く江戸の町の様子とか、男の花魁道中とか、珍しい映像が見れたのはおもしろかった。
でもね〜大荷物を運ぶ女がよろけたりするのはウソっぽい演出と思う。
非力な女がやってると表現したいんだろうけど、昨日今日始めたという話じゃないし、ちゃんと自分の運べる重さにしてるはずと思うの。
ネチネチとしたいじめや嫉妬、憧れの人を遠まきにしてキャアキャア騒ぐなど、大奥の男たちのふるまいはすごく自然に、ありそうなことのように見える。
性格やふるまいって、かなりの部分、おかれた状況に左右されるんだよなぁというようなことを考えてしまった。

帰ってから原作マンガを読み直した。
映画のストーリーに続く、家光編が切なくて私は一番好き。
終盤で思いがけない盛り上がりを見せる綱吉編まで、一気に読了。
やっぱおもろいな~。

大奥
(2010年 日本)
監督/金子文紀
原作/よしながふみ
出演/二宮和也(水野祐之進)
   柴咲コウ(徳川吉宗)
   堀北真希(お信)
   大倉忠義(鶴岡)
   中村蒼(垣添)
   玉木宏(松島)
   阿部サダヲ(杉下)
   佐々木蔵之介(藤波)
   和久井映見(加納久通)
   板谷由夏(大岡忠相)
   菊川怜(間部詮房)
   倍賞美津子(水野の母)
   竹脇無我(水野の父)
公式サイト

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十三人の刺客

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

残忍な性格で知られる明石藩主・松平斉韶は将軍の弟であるため次の老中になることが予定されていた。筆頭老中・土井大炊頭利位は、旗本・島田新左衛門に、秘密裡に斉韶を暗殺することを申しつける。新左衛門は仲間を集めて、参勤交代で帰国する斉韶を中山道・落合宿で待ち伏せする。

思ったこと

時代劇を見慣れていないからか、初め、登場人物が何を言っているのかイマイチ理解できないとこ多い・・・。
役職名を言われても何をする人でどれほどエライのか分からないし・・・。
人物名が画面に出ても、漢字いっぱいだから覚えられないし・・・。
地理的な位置関係もちんぷんかんぷんだし・・・(冒頭は明石じゃなくて江戸だった!?)。
日本語がそこそこしか聞き取れない外人気分だよ!
外人気分としてはいきなりのハラキリにびっくり!
そして、そんな中でも、斉韶がとっても悪〜いヤツで、「世のため、民衆のため、弑し奉らねばならん!」ということはよ〜くわかった!

エライ人らしい土井大炊頭が島田新左衛門を呼びつけて、松平斉韶の非道を告げる。
しかし、「暗殺しちゃってほしい」というのを皆まで語らないんだよね。
新左衛門が甥の新六郎を巻き込むときも、新六郎がお艶の元から出ていくときも、鬼頭半兵衛と新左衛門が対峙するときも、遠回しの言葉だけで意が通じ合う。
日本人ってやっぱり空気で会話するんだね〜!
こんなことでは空気感染で秘密がもれてしまわないか心配だ。
空気の読めない私がいたら、きっと流れにのりそこねるね・・・。

仲間をひとりふたりと集めていく過程はちょっとワクワクする。
しかし、13人もいると、目立つ人と目立たない人が出てくるよね。
目付の若い人たちとか最後まで区別がつかなかったので、もっと特徴のある顔を揃えてほしかった。
それに、いつの間にか加わっていた人がいる・・・それが石塚利平だと思うんだけど。
そして、あれ? ひとり足りないな~と思ってたら・・・出た、野人!
チームにひとり野人ってお約束なのかな?
野人は虫を食べてみせるというのもお約束。

薄暗い賭場に美形の男がいる・・・と思ったら山田孝之くんだった。
うーん、どちらかというとユーモラスなイメージだったけど、それは顔がまん丸いせいで、中心部分は整っていたのか。
闘いの中、血と泥で汚れていくうちに、シャドウ効果で引き締まって見えるように。
DVD化する際のボーナストラックは、メリケンで赤毛美女を抱く山田孝之くんでぜひひとつ。

落合宿で大名一行を迎え、屋根の上にむんと肩をいからせて立つ新左衛門の姿には盛り上がった。
そして「斬って斬って斬りまくれ!」
仕掛けがいっぱい施された村での大立ち回りは理屈抜きでおもしろい。
特に、火のついた牛の爆走、最高〜!!
まん丸い笠をかぶった敵は次から次へと湧いてくる・・・絶対200人以上いるよね!
激戦にひとり倒れ、ふたり倒れ・・・最期のシーンはそれぞれの見せ場らしく丁寧に描かれてはいたが、いかんせん区別がついてないキャラには思い入れがないからもったいなかった。
闘いが始まったとき、生き残るのは誰か予想を立てたのだけど、けっこうすぐに外れた・・・のかと思ったら、当たってた!ええーーーーーーっ!?

それから忘れられないのは、これ以上ないくらいの悪役を演じた稲垣吾郎だよね。
ほぼ無表情で抑揚のない喋り方が、感情を欠落して生まれてしまったキャラクターにぴったり。
泥の中を這いずっての「痛い」は絶品でした。

十三人の刺客
(2010年 日本)
監督/三池崇史
出演/役所広司(島田新左衛門)
   山田孝之(島田新六郎)
   松方弘樹(倉永左平太)
   沢村一樹(三橋軍次郎)
   高岡蒼甫(日置八十吉)
   六角精児(大竹茂助)
   石垣佑麿(樋口源内)
   近藤公園(堀井弥八)
   波岡一喜(石塚利平)
   伊原剛志(平山九十郎)
   古田新太(佐原平蔵)
   窪田正孝(小倉庄次郎)
   伊勢谷友介(木賀小弥太)
   稲垣吾郎(松平左兵衛督斉韶)
   市村正親(鬼頭半兵衛)
   内野聖陽(間宮図書)
   平幹二朗(土井大炊頭利位)
   松本幸四郎(牧野靭負)
   斎藤工(牧野釆女)
   谷村美月(牧野千世)
   吹石一恵(お艶/ウパシ)
   岸辺一徳(三州屋徳兵衛)
   茂手木桜子(両腕両足のない女)
公式サイト

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借りぐらしのアリエッティ

お気に入り度 ★★☆☆☆

こんな話

病気で手術を控えた少年・翔が一週間過ごした大叔母の古い家には、床下に人間のものを“借り”ながら暮らしている小人の一家がいた。

思ったこと

う〜ん・・・いまいち楽しめなかったどころか、けっこうイラついてしまった。
セリフが説明的だったり唐突だったり・・・。
問答無用に高揚させてくれるシーンもないし〜。
これ、夏休み中のお子様たちは楽しんだのかなぁ?

まず映画が始まってすぐに出会ってしまうので、ワクワク感とか不思議感とかがないよね。
小人たちの家はとてもかわいいけど、ドールハウスや人間の家と質感がそんなに変わらないから、実際にミニチュアを見るときほどの楽しさがない。
初めて人間の家エリアに足を踏み入れたアリエッティが「大きい!」とびっくりするシーンでも、言うほどにはスケール感が感じられなかったなぁ〜。

アリエッティの母親の顔が妙にふけているのも気になる・・・。
そして感情の起伏が激しいというか、身振り手振りが大げさでキャーキャー騒ぐのがちょっとウザイ・・・。
アリエッティの父は何かをあきらめたような死んだような目をしているが、仲間の数が減ってしまって仕方なく結婚したのではないかな・・・などと疑ってしまう。
「角砂糖を・・・でも無理ならいいの!」と欲しがる様子を隠さないわりには遠慮しているふうなのも、微妙な夫婦関係を表している気がする。

キッチンにまつわる、翔の乱暴で独りよがりなやり口には本当にびっくりした!
さらに、お花畑での無神経極まる発言にも唖然!
アリエッティの心情としてはサーッと血の気が引く感じなのではないかと思ったんだけど、まるでいいシーンであるかのようにきれいなBGMが流れているのにもびっくり。
そして病弱な自分をアピールする翔・・・。
アリエッティは簡単にほだされすぎ!
人づきあいの免疫がないからさ〜。
いったいどのへんで信頼関係が生まれたのか、まったく分かりませんでした。
瞳をちらちら揺らす感情表現もあんまり繰り返されるとね・・・。

それに、あのハルさんとかいう、邪悪な人間はいったい何?
カラスが暴れた後、「翔さん、ゆっくりお休みなさい」とか言って、散らばった羽を全然片付けてもくれず出て行ったところから、なんかイヤな感じの人〜と思ったけど・・・。
この人の大げさな動きも、全然ユーモラスとか思えず、辟易するばかりであった。

アリエッティの将来の婿となるであろう野人のことは気に入ったけど。
いい人が見つかって良かったじゃない、アリエッティ!
若いうちは、線が細くはかなげな男が素敵に見えてしまったりするかもしれないけど、これから生きていくうえで野人のほうが頼りになるって〜。

それにしても、正直、近年のジブリ作品にはノレないのでもう観なくてもいいかなという気がしてきました・・・。
過去の名作をDVDで観返してるほうが楽しいや!

でも背景はいつもながらに美しいよね。
美しすぎてちょっと嘘っぽさを感じてしまったけど。
あと音楽が良かった!
日本語のようであり日本語でないようでもある主題歌(ところどころしか聞き取れない)・・・妖精の歌声だ!

借りぐらしのアリエッティ
(2010年 日本)
監督/米林宏昌
原作/メアリー・ノートン
音楽/セシル・コルベル
声/志田未来(アリエッティ)
  神木隆之介(翔)
  大竹しのぶ(ホミリー)
  三浦友和(ポッド)
  藤原竜也(スピラー)
  竹下景子(牧貞子)
  樹木希林(ハル)
公式サイト

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告白

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

ある中学1年生の教室、終業式の日。ざわめくクラスを相手に担任教師・森口悠子の告白が始まる。「娘を殺した犯人はこのクラスの中にいます」と・・・。

思ったこと

人として生きていくのが厭になるような映画だった・・・。
「命って・・・」大切だとか、尊いとか、簡単には言えない気持ち・・・。
人間の悪意がこれでもかと見せつけられる。
映画としてすこぶるおもしろいのは間違いないんだけど。
このどんよりした気持ちをどうしてくれる。

かなり楽しみにしていたため、原作も読まず、情報もなるべく入れないようにして臨んだ。
てっきり犯人は誰かという謎解きなのかと思っていたから、ストーリー展開にすごくびっくりした!
それに、中島監督だからまた派手でギラギラした映像なんだろうな〜と思っていたから、静かで抑制のきいた進み方にも意表をつかれた。
すごいストーリーだよねぇ・・・容赦がない・・・どこにも逃げ場がない・・・。
映画の後に原作を読むということはあんまりしないのだけど、これはぜひ読んでみたい。

数人の登場人物たちの「告白」という形で展開するのだが、それぞれの人間にそれぞれの思いがあり、それぞれの見方があり・・・。
しかしそこには通じ合う心が存在しない。
一抹の救いが現れたかと思うと、次の瞬間、ひっくり返される。
名もなきクラスメートたちの、裁かれない悪意が最もおぞましいような気も。
そんななか、少年Bの母の顔に飛び散る血しぶきが異様に美しい。

松たか子は、たんたんと抑揚のない調子で話すのだが、なんともいえないすごみがある。
愛くるしい顔立ちが怖さを増幅させる。
特にラストシーンの表情と言葉が忘れられない。
すさまじすぎる・・・夢に見そうだ・・・。

岡田将生くんはなんとなく生徒役なのかと思っていたら、新任教師だった。
そりゃそうか〜もう20歳だもんね。
ついこないだ中学生役をやってたと思ったのにね〜。
から回る熱血っぷりがすごい合ってた。
今まで観た出演作の中で一番ぴったりの役だったよ!

告白
(2010年 日本)
監督・脚本/中島哲也
原作/湊かなえ
出演/松たか子(森口悠子)
   岡田将生(寺田良輝)
   西井幸人(渡辺修哉)
   黒田育世(修哉の母)
   新井浩文(修哉の父)
   藤原薫(下村直樹)
   木村佳乃(直樹の母)
   橋本愛(北原美月)
   芦田愛菜(森口愛美)
   山口馬木也(桜宮正義)
公式サイト

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武士道シックスティーン

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

剣道道場の娘・磯山香織は剣道一筋に生きてきた中学チャンピオンだが、たった一度だけ負けた相手、早苗のことを追い求めて東松学園高等部に編入してきた。しかし剣道部で出会った早苗は、楽しく剣道をやりたいだけで全然強くない。磯山は苛立ち、早苗の本気を引き出そうと自主稽古を強要するが・・・。

思ったこと

キャラクター、ストーリーともにマンガチックだな〜(私、マンガはかなり好きなほうなんだけど、マンガチックというとなぜか悪口めいてしまう・・・)。
磯山香織はいかにも精神的に未熟な剣道エリート。
“現代の武蔵”とか言われるが、いつも苛々と怒鳴ったり自分の感情にとらわれていたりするので、あんまり武蔵っぽくも武士っぽくもない。
“現代の武蔵”の野望が「インターハイ優勝!」というのはちょっと笑えた。
早苗に連れていかれたケーキバイキングで「ここでは全部食べるのが義務」と言われ、「そうか、義務なら仕方がない」といそいそとかぶりつくのはかわいいです。
あとサンダル履いたガニ股も。
この子が精神的に成長していくストーリーなんだなというのは容易に予想がついたが、それがうまく描かれていたかというと・・・う〜ん・・・なんか私にはよくわかりませんでした。
プールサイドでの喧嘩、なんでああいうことになっちゃったんだろう?

剣道部の先生・小柴は「折れる心はないのか」とか言ってウザイ。
折れたらいいってもんでもないじゃん!
そもそも私、この「心が折れる」という言い方があんまり好きじゃない。
流行語だよね? なんか安っぽく聞こえるんだけど〜。
強いからって傲岸な態度をとる磯山を放置、部活に来なくなった磯山を「折れてこそ心」と放置、って教育者としてどうかと思いますけど〜。

それにしても北乃きいちゃんはめちゃくちゃかわいいな!!
キラキラしとる〜♡
頭にてぬぐいを巻く仕草がいい! いいよ!!
小箱にこっそり入れてしまっておきたい、大切にするから・・・。
「あらご挨拶」というセリフには笑っちゃったけど。
いったいいつの時代の女子高生〜!?
でも、もしかして一周回って今の女子高生は「やっべ、いってぇ〜」などと同時にこういう言葉も使うのだろうか。

剣道シーンも興味深かった(特に練習風景)。
「ぃやーーー!!」という女の子たちの黄色い掛け声が飛び交うのは、私にはちょっと耳障りだったんだけど、趣味の方にはたまらないかも。(どうなんですかね?)
でも防具なしってアリなの? すごく危なくない?

売店で原作本をパラ見してみたら、なんだか、こっちのほうが面白そう・・・。
そのうち読んでみるかもしれません。

武士道シックスティーン
(2010年 日本)
監督/古厩智之
原作/誉田哲也
出演/北乃きい(西荻早苗)
   成海璃子(磯山香織)
   古村比呂(早苗の母)
   板尾創路(早苗の父)
   波瑠(早苗の姉)
   石黒英雄(香織の兄)
   小木茂光(香織の父)
   堀部圭亮(小柴)
   高木古都(村浜)
   賀来賢人(岡)
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南極料理人

お気に入り度 ★★☆☆☆

こんな話

厳寒の南極ドームふじ基地の観測隊員、8人の男たち。調理担当の西村は妻とふたりの子供を日本において単身赴任。毎日、皆のためにおいしい料理を作り続ける。

思ったこと

南極? 行ってみた〜い!
・・・と、つい反射的に言ってしまうが、ペンギンもアザラシもいないんじゃつまんないかな、やっぱ・・・。
ドームふじ基地が位置するのは、標高は富士山より高く、気温−50℃から−70℃・・・想像を絶する世界です。
でも防寒服って顔は出てんのね。
私はずっと前に流氷ダイビングをやったことがあるんだけど、そのときも全身をスーツで覆い尽くしても顔だけはそのまま海水につけるんだよね。
顔の皮膚って案外強いのだなー。

誰かがおいしい料理を作って、皆でおいしそうに食べる映画、もう飽きた。
フードスタイリストは飯島奈美・・・。
またかよ〜。
人気があるのは分かりますけどね・・・。
今回、別にお腹がへってない状態で観ていたせいか、特に食べたいと思えるような料理もなかったな〜。
しいていえば、おにぎり?

「食うために南極に来ているわけじゃないんだから」というセリフがあったけど、隊員は食うことばかり考えているように見える映画。
こういうのってコメディ仕立てにせずに、淡々としたドキュメンタリーのほうが面白いんじゃないかな。
小学生のとき、確か「こども新聞」に植村直己の南極滞在記が載っていて、机の引き出し(?)で貝割れ大根を育てていると読んで「へぇー!」と思った記憶が突然よみがえった。

堺雅人は嫌いではなかったのだが、なんだか今回、半笑いでフリーズ・・・というのばっかでウンザリした。
食事を作ってくれるのはいいけど、「おいしいでしょ?」と強要するかのようにじっと見つめていたり、醤油やマヨネーズをどばどばかける人を「信じられない」というように見つめたり、なんか押しつけがましくてイヤ〜。
食事を作る係の人って、なんだかお母さんみたいな役回りになるものなのかしら?
それから、仕事をサボってた隊員は鬱状態だったのではないかと思うんだけど、あんな「怠けてる!」みたいな扱いでいいんだろーか。
家族愛を強調してまとめるラストも予定調和的でどうもね・・・。

南極料理人
(2009年 日本)
監督・脚本/沖田修一
原作/西村淳
出演/堺雅人(西村)
   生瀬勝久(本さん)
   きたろう(タイチョー)
   高良健吾(兄やん)
   古舘寛治(主任)
   黒田大輔(盆)
   小浜正寛(平さん)
   豊原功補(ドクター)
   西田尚美(西村の妻・みゆき)
   小野花梨(西村の娘・友花)
   宇梶剛士(スズキ)
   嶋田久作(船長)
公式サイト

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