パンズ・ラビリンス
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こんな話
1944年スペインでは、軍事政権と抵抗ゲリラの攻防が続いていた。少女オフェリアは身重の母と共に、新しい父となるヴィダル大尉の駐屯地へと身を寄せるが、冷酷な大尉になじむことができない。森の中に謎めいた迷宮を見つけたオフェリアは、妖精の導きによって半神半獣のパンと出会い、「あなたは地底王国のプリンセスの生まれ変わり。王国へ戻るには3つの試練を乗り越えなければならない」と告げられる。
思ったこと
これは辛すぎる現実に耐えることができなかった少女が作り出した夢・・・?
悲しすぎる・・・。
悲しいけれど、グロテスクで美しい世界。
子守唄が耳について離れないよ。
とにかく映画でこんな怖い思いをしたのは久しぶり!!
オフェリアに襲いかかる恐怖のままに呼吸が荒くなり、ごくりと唾を飲み込む。
私は普段あんまり怖がらない性質なんだけど・・・今回ばかりは、帰りの夜道の木陰さえ怖ろしかったり、寝る前に布団の中で怪物に追われる幻影を見たりしました。
はぁー怖さを堪能・・・。
虫から姿を変える妖精、月明かりに浮かぶパンの姿、お化けガエルだけでも相当気味が悪いのだが、出色はふたつめの試練に出てくる怪物。
なっ、何これー・・・っ!?
白々とした肌色も、垂れ下がった皮膚も、鼻の穴が目立つ顔も怖いが、壁に描かれた子供を喰ってる絵!
ひぃーーーオフェリアちゃん、もっと怖がれよ!
怪物の前に置かれた皿を手に取ってしげしげ見たりして、すごい心臓だな・・・。
あげくにあんなにしつこく言われていた禁を犯すし・・・。
回廊のシーンはほんと、怖くて寿命が縮んだ。
子供の頃に見ていたらトラウマとなっていたことでしょう(ちなみに、私の子供のときのトラウマは楳図かずおとブラックジャック、近年克服)。
具合の悪いお母さんを助けるため、パンからもらったマンドレイクを牛乳風呂に浸し、新鮮な血をたらして、ベッドの下に隠すオフェリアちゃん。
ひー、人に見られたら、魔女として裁判にかけられてしまいそうな所行。
しかしこのマンドレイク、まるで赤ん坊のような声をたてながらうねうねと動いて、不気味ながらもちょっとカワイイ。
シュヴァンクマイエルの『オテサーネク』を彷彿とさせる。
でも本当はマンドレイクの泣き声を聞いたら死んじゃうはずだよね。
現実世界でも目を背けたくなるようなことが次々と起こる。
怪我が悪化して脚を切断しなくてはならなくなったゲリラの仲間。
ウサギ狩りをしていただけで惨殺された農民。
楽しんでいるかのように行われる拷問。
普段は温厚な(?)私ですが、メルセデスが反撃したときには「やっちまえ!とどめをさせ!」とためらいなく応援してしまいました。
それにしても、口の傷を自分で縫う大尉の胆力には脱帽です。
オフェリア役の少女は哀感をたたえた瞳が印象的だった。
悲しみも苦しみもない世界は、この地上では見つけられないのか・・・。
弟を守ったことで魂の誇りも守られたことが、一縷の救いといえるのかもしれない。
パンズ・ラビリンス
El Laberinto del Fauno/Pan's Labyrinth
(2006年 スペイン/メキシコ)
監督/ギレルモ・デル・トロ
出演/イヴァナ・バケロ(オフェリア)
ダグ・ジョーンズ(パン)
セルジ・ロペス(ヴィダル大尉)
アリアドナ・ヒル(カルメン)
マリベル・ヴェルドゥ(メルセデス)
アレックス・アングロ(フェレイロ医師)
マノロ・サロ(ガルセス)
ロジェール・カサマジョール(ペドロ)
公式サイト
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