チョコレート・ファイター

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

日本人ヤクザのマサシとタイ・マフィアのジンは恋に落ちるが、嫉妬に狂ったナンバー8に狙われ、マサシは日本に帰国した。妊娠していたジンは、組織を抜け、生まれた子にゼン(禅)と名付けて育てる。自閉症のゼンは人とのコミュニケーションに難をかかえるが、並はずれた身体能力を持っていた。

思ったこと

プラッチャヤー・ピンゲーオ監督の『マッハ!!!!!!!!』『トム・ヤム・クン!』に続く、ノーワイヤー・ノーCG・ノースタント3作目(そういえばトニー・ジャーくんは最近どうしてるんだろ?)。
今回は可憐な乙女のアクションということでとっても楽しみにしていたが、期待に違わぬ超絶っぷりだった〜。
映画というよりザ・超人ショー。
ストーリー展開や演出がなんかヘンなのは、もはやお約束。
少女ゼンが成長して覚醒するまでがちょっと退屈・・・でも暴れ始めたらノンストップだ!
仏像、象に続いて、今回の闘う理由は「ママのお金を返せ」!!

自閉症のゼンが、家の隣にあるムエタイ道場を覗き見たり、TVのアクション映画や格闘ゲームなどを通して、すべての技を身につけてしまったというビックリ設定。
ほとんど無表情でマーブルチョコレートをかじっている華奢で可憐な少女が、「ママのお金ー」と幼児のように叫びながら次から次へと大人の男たちを倒していくのは異様ともいえる光景だが、萌える・・・。
息をつかせぬ本物アクションには、全身の血が沸き立つような興奮!
特に“駆け上がり蹴り”がかっこいい!!
でもちょっと敵の頭を蹴りすぎなんじゃな〜い? 殺しちゃってないか心配。
借りたお金はちゃんと返したほうがいいし、子供たちに暴力をふるう男たちはいかにもな悪者だが、ゼンの取り立てはほとんど強奪のようであった。
極めつけは、宿命のライバルであるかのように登場した、メガネジャージ少年との対決。
知恵遅れ(?)の少年がチックみたいな動きをしながら闘う・・・なんだこれ、ヤバすぎ!!
ふたりのアクションが常人離れしすぎてて、なんだか格闘ゲームのキャラを見ているようだったよ。

ジンに拾われてゼンと一緒に育つ、ストリートチルドレンのムン。
スクリーンではなかなか見られないような、こきたないデブっ子・・・。
ゼンが苦手とするハエを退治しに登場したところはちょっぴりかっこよかったよ。
でも、ゼンとのラブ展開とかは今後もなさそうですね。

エンドロールでメイキング映像が入るんだけど、看板ファイトで道路に落ちた人が病院に送られている。
なんか笑いながらお見舞いしたりしてるけど・・・大丈夫か!? 取り返しのつかないことになってない!? 誰か死んじゃったりしてない!? と、とってもハラハラさせられます。

チョコレート・ファイター
Chocolate

(2008年 タイ)
監督/プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演/ヤーニン・ウィサミタナン/ジージャー(ゼン)
   阿部寛(マサシ)
   “ソム”アマラー・シリポン(ジン)
   タポン・ポップワンディー(ムン)
   ポンパット・ワチラバンジョン(ナンバー8)
公式サイト

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インビジブル・ウェーブ

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

香港のレストランでコックとして働くキョウジは、ボスの妻セイコと不倫関係にある。キョウジはボスから命じられて彼女を殺害し、プーケットへと逃亡する船上で、赤ちゃんを連れた魅力的な女性ノイと親しくなった。

思ったこと

同じ監督・脚本・撮影・主演の前作『地球で最後のふたり』がかなり良かったので、期待して観に行った、けど、ちょっと不発だったね・・・。
前作で素晴らしいと思った、異国にいることの“リアル”、その感触は本作にもしっかり存在したのだけれども。
ノンネイティブ同士の英会話は、アメリカやイギリスの映画と違って完璧に聞きとれる。
あのボキャブラリー少なめで訥々とした喋り方、登場人物の演劇的ではないたたずまい、そして何が何だか分からないまま巻き込まれるトラブルが、自分が旅しているときの気分を強烈に想起させるんだよねー。
また、はっきりとした展開のない中を浮遊している感じ、脈絡のないエピソードは、悪い夢を見てるっぽいとも言える。
私はこういう気分をもっと欲しているんだけど、どうして日本映画では得られないんだろう?

例によって何の予習もせずに観始めたところ、話の流れがよく理解できなかった。
たぶんそういう作りの映画なんだろう、後半でいろいろ分かるのだろう・・・と思っていたのに、結局最後まで納得できないままの部分が多かった。
まず私は、殺人は誰の意図によるものなのだろう?それとも事故?ボスには隠してるのかな?キョウジはこういうことに慣れてる裏社会の人?プーケット行きは仕事の続き?でもその仕事の依頼者は誰?ということをずっと考えていたんだよね。
後半の成り行きにとまどいながら、観終わって映画解説とか監督インタビューに目を通したら、ストーリーが自明のことのように書いてあるじゃん。
そんなん、分かんなかったよ・・・。
あらすじとか事前に読んでないと把握できないのって、映画としては失敗だと思うのだけど(それとも私の理解力不足!?)。
そういうわけで、浅野忠信演じるキョウジの心情をおしはかることができず、謎の人にしか見えなかった。
ボスと対峙してても緊迫感ないし・・・(スープを放っておけないコックっぷりには笑っちゃったけど)。
それにしても、キョウジとノイの出会いにはどういう意味が?
まさか偶然ってことはないよねぇ〜。

浅野忠信の顔がアップで映された瞬間、少なからぬ衝撃が!
なぜなら、うちの叔父を彷彿とさせたから・・・。
ええ〜、浅野くんてもっとカッコよくなかったっけ〜? 生え際がぁ〜。
でも、胸から膝までを切り取ったように映したシーンが幾度かあり、身体の線にちょっぴり萌え♡
浅野忠信は、どんな映画に出ていても、本人素のままという雰囲気がある。
作品によっては「またか」って思ってしまうこともあるのだけど、今作では合ってたと思う。
「よちよち〜」みたいな感じで赤ちゃんに話しかける浅野くん、微笑ましい♡

頭に包帯を巻いた僧侶が後ろ姿で登場したとき、これって、この声って、『インファナル・アフェア』のサムおやじだ〜!!
と声だけで気付くなんて、私にしては珍しい。
と思って、エリック・ツァンの出演作をちょっと調べてみたら、『君さえいれば 金枝玉葉』『ラブソング』『不夜城』などけっこう観てるのに、全然覚えてなかったことが分かった・・・。

カン・ヘジョンの存在には期待したけど、この映画ではかわいいだけだったな〜。

カラオケ好きのリザードが着ていた、惑星柄のアロハシャツ、欲し〜。

インビジブル・ウェーブ
Invisible Waves

(2006年 タイ/オランダ/香港/韓国)
監督/ペンエーグ・ラッタナルアーン
脚本/プラープダー・ユン
撮影/クリストファー・ドイル
出演/浅野忠信(キョウジ)
   カン・ヘジョン(ノイ)
   エリック・ツァン(僧侶)
   光石研(リザード)
   トゥーン・ヒランヤサップ(ウィワット)
   久我朋乃(セイコ)
   マリア・コルデーロ(マリア)
公式サイト

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