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一命

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

名門大名・井伊家を一人の浪人が訪れて「切腹するのに庭先を貸してほしい」と願い出た。流行の狂言切腹だと判じた家老・斎藤勧解由は、同じように2カ月前に現れた千々岩求女の顛末を語り始める。

思ったこと

引き込まれた! すごい緊迫感!!
陰影の濃い屋敷の中でこれから何が語られ、何が起きるのか、固唾を呑んだ。
瑛太・・・トラウマになってもうたよ!
沢潟のいけずっ!
あの痛さは『127時間』を軽く超えた。
見終わって、家に帰ってからも、ふと思い出しては不安感に襲われる・・・。
あれは映画の中の出来事だから、本当じゃないから・・・と自分に言い聞かせてる・・・。
私の中の恐ろしすぎる最期ランキングで、『紅いコーリャン』のルオハンに並んだ。

一応日本人なので切腹とか武士の心構えとかについては既にある程度知っているわけだけど、やっぱりどうしても心から信じられないというか、毎回びっくりする。
もし何も知らずに突然「切腹するのが名誉。髷を切られたらアウト」というルールを説明されたとしたら、納得するのは難しいよねぇ。

非常に凄まじい話ではあるが、現代にも通じるところもあるなぁといろいろ考えてしまった。
仕事がうまくいっている人が、いっていない人に誇りとか努力とかを語るときに、感じさせることがある違和感とかね・・・。
あと、アメリカの政治家で軍隊経験のある人ほど戦争開始には慎重だという話も思い出した。

それにしても今さらな発言だとは思うけど、海老蔵さんて、すごい迫力あるね〜。
「父上」って、あなたたちそんな年変わんないでしょ・・・と思うけど、顔見ると確かに若いんだけど、なんか違和感なかったわ〜。
自分より年下だというのが信じられないな・・・。

後半が津雲半四郎の回想による語りだとすると、「お食い初めのときの孫はとってもかわいくて鯛を口に入れたら食べたように見えた。生卵をすする求女は哀れだった。蚊帳の中で慰め合う夫婦はけなげだった・・・」とかって詳しく描写したのかな〜と想像してちょっぴりほほえましい。
赤ちゃんが病気になって真っ赤な顔で苦しんでいるのは可哀想だが、極貧のわりにはぷくぷくと肉付きのよいほっぺただね〜と思ってしまった。

チャンバラシーンは映画的には見せ場なのかもしれないけど、ここでちょっと気持ちが冷めた。
いくらなんでも津雲半四郎、鬼神のように強すぎるでしょー。
できれば心理的な緊張感を最後まで維持してほしかったな・・・。

ところで、私は内容をまったく知らずに観に行ったんだけど、後から公式サイトで予告編を見てみたら、これってすごいネタバレじゃ〜ん。
どーなるのどーなるの、この人は何か関係あるの・・・!?という緊迫感は、あんなの見てたら得られなかったことでしょう。
まさかあの年の近さでそういう関係だとは驚きだからな・・・。
ラッキーだった! 何も知らないままで臨めて〜。

一命
(2011年 日本)
監督/三池崇史
出演/市川海老蔵(津雲半四郎)
   瑛太(千々岩求女)
   満島ひかり(美穂)
   中村梅雀(千々岩甚内)
   役所広司(斎藤勧解由)
   竹中直人(田尻)
   青木崇高(沢潟彦九郎)
   新井浩文(松崎隼人正)
   波岡一喜(川辺右馬助)
   天野義久(佐々木)
   笹野高史(宗祐)
公式サイト

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