雨に唄えば
お気に入り度 ★★★★☆
こんな話
1920年代のハリウッド。大人気映画スターのドンとリナは熱愛中というウワサだが、ドンはリナに興味がなく、かけだし女優キャシーと出会って恋に落ちる。時代はサイレントからトーキーに移行しようとし、悪声のリナに代わってキャシーがセリフと歌を吹き替えることになるが・・・。
思ったこと
かつて高校生のときにビデオで観たことがある1本。
今観ても楽しめるかな〜どうだろう〜と思いながら観に行ったが、すごい良かった!
音楽、ダンス、コメディ、ロマンス、すべてがテンポよく詰まっていて、アメリカに素直に憧れられた時代を感じる〜。
星条旗をアレンジしたコスチュームを、単純にかわいいね〜と言えるような・・・。
私がこの映画の中で一番好きなナンバーは、有名な雨の中の「Singin' in the Rain」ではなくて、ドンの家でキャシーとコズモの3人が「Good morning, Good morning, It's great to stay up late♪」と歌い踊るもの。
「夜更かしステキ♪」という気分にすごく共感できるし、仲良し3人で楽しくワイワイやってる感じが好き〜。
私はやっぱりロマンス部分よりも、気の合う友達同士が仲良さそうにしてるのに盛り上がる〜。
「モーゼのトーゼがローゼでどーのこーの♪」という言葉遊びの歌も、ドンとコズモがふざけて遊んでいる雰囲気がいい!
この映画が観ててすごく気持ちがいいのは、主人公のドンが、名声を得て自信に満ちた大スター様なのに、昔からの仲間のコズモと変わらず楽しく過ごしていて、そこに迷いがなく、仲間と一緒に成功していくところだと思う。
「いつも威厳を」と父に教わったと言う割には、威厳とかに興味なさそうというか、違う次元で生きてる感じ。
ジーン・ケリーはいつもにやっと笑っているような表情、見事なタップダンスに安定感があっていい!
コズモ役のドナルド・オコナーは顔も身体もコマ落としみたいにチャカチャカ動いて愉快だが、でも、実際にこういう人がそばでチャカチャカしてたらちょっとウザイかもね・・・。
ところで終盤、ミュージカルの構想として出てくる、ブロードウェイで謎の美女と出会ってバレエっぽいダンスを踊るシーン。
「なんだこれ〜」と思ったんだけど、高校生のときにも「なんだこれ〜」となったのを思い出した。
まったく思い返したこともなかったこういう記憶って、脳のどのへんに入っていたんでしょうね?
きれいはきれいなんだけど、けっこう長くて、ストーリーの流れをさえぎってしまっているような気がする。
この映画自体が既存の曲に合わせて作られたそうだから、仕方ないのかな〜。
俳優もスタッフも初めて挑戦するトーキー映画は、演技の質を変えなくてはならなかったり、セリフがうまく拾えなかったり、雑音だらけになったり、映像と音声がずれたりとトラブル続き。
もちろんおもしろおかしく誇張しているんだろうけど、実際に試行錯誤があったのを想像させる。
100年も経たないうちに、映画の技術はものすごく進歩したんだな〜・・・。
新しいものを作り出すワクワク感は、かなり成熟してしまった現代よりずっとヴィヴィッドだったのだろう。
そして、技術の面では大きく変わっても、映画のおもしろさ、観たときの感動や充実感というのは変わらないものなのだというのを改めて思った。
雨に唄えば
Singin' in the Rain
(1952年 アメリカ)
監督/ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
出演/ジーン・ケリー(ドン・ロックウッド)
デビー・レイノルズ(キャシー・セルデン)
ドナルド・オコナー(コズモ)
ジーン・ヘイゲン(リナ・ラモント)
ミラード・ミッチェル(映画会社の社長シンプソン)
リタ・モレノ(ゼルダ)
シド・チャリシー(ミュージカルの中の女)
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