« ドゥーニャとデイジー | トップページ | アバター »

レスラー

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

1980年代に人気絶頂だったレスラー、ランディ・“ザ・ラム”は、20年以上経った現在、スーパーでアルバイトをしながらもプロレスを続けていた。試合の後に心臓発作で倒れ、手術を受けて激しい運動はもうできないと宣告されたランディは引退を考える。ひしひしと感じる孤独を打ち明けられる相手は、なじみのストリップダンサーのキャシディだけだ。

思ったこと

とうに盛りを過ぎたレスラーの後ろ姿は、息切れをしてるようで、哀愁が漂う。
身体を酷使して、無理をして、祖末なトレーラーハウスの家賃も払えなくて、バイト先では上司にバカにされて、細々とビデオやグッズを手売りして、なおプロレスラーとしての自分に誇りを保っているランディ。
でも子供たちには人気なのね。
レスラー仲間やファンからは愛されてるのね。

試合の前に、レスラーたちがそれぞれ盛り上げるための段取りを相談し合ってるのはおもしろかった。
ホームセンターで攻撃に使えそうなものを買い物してるのもなんかほほえましい。
プロレスラーって打たれ強くなきゃいけないんだね・・・段取り通りの攻撃で本当にやられてしまってはダメなんだもんね・・・大変だ・・・。
仕込んでおいたカミソリで自分を切って流血を演出したりとか。
なかでもインパクト大だったのはステープラー・ガン!
でかいホッチキスですな。
こういうものを皮膚に打ち込むなんて・・・ぞっとするー!
この武器を持ち出した対戦相手ネクロ・ブッチャーは、自分の額に紙幣を留めてましたけど・・・こわー!
これ、まさか本当にやってるんじゃないよね・・・CGとかだよね・・・?

孤独を感じたランディが思い出したのは、今まで父親らしいことをしてこず、自分を憎んでいる一人娘のステファニー。
なんとか関係を修復するために服をプレゼントしようとするのだが、ランディが選んだのは「ステファニーのSがついている」安っぽい黄色のジャンパー・・・えぇーまさかそれがプレゼント!? どーだろう!? すごいハラハラドキドキしてしまうシーンだった。
ファッションに疎い不器用な父親って感じで、ある意味かわいらしいとは言えるけどー。
キャシディがついてきてくれて本当に良かったー!
娘に心からの思いを語り、新しい関係が始められそうになったというのに、失敗してしまうランディ・・・ステファニーだって本当は父親を信じたい愛したいだろうにまた裏切られてしまったという絶望感・・・確かにランディがダメ父で自業自得な感じなんだけど・・・切ないね。

宿敵アヤットラーとの20年ぶりの対戦に臨むランディが、大歓声の中、ホールに出てくる瞬間をカメラが正面からとらえる。
実生活での、控え室での、人生の悲哀を背負った孤独な男が、ここぞとばかりに輝く。
そう、ランディが生きられる場所はここだけなのだ。
限界に近づいた肉体はもう耐えられないかもしれないけど、精神を生かすにはここへ向かうしかないのだ。
最後の力をふりしぼるかのような“ラム・ジャム”に目頭が熱くなった。

レスラー
The Wrestler

(2008年 アメリカ/フランス)
監督/ダーレン・アロノフスキー
出演/ミッキー・ローク(ランディ・“ザ・ラム”・ロビンソン)
   マリサ・トメイ(キャシディ/パム)
   エヴァン・レイチェル・ウッド(ステファニー)
   マーク・マーゴリス(レニー)
   トッド・バリー(ウェイン)
   ウェス・スティーヴンス(ニック)
   アーネスト・ミラー(アヤットラー)
   ディラン・サマーズ/ネクロ・ブッチャー
公式サイト

|

« ドゥーニャとデイジー | トップページ | アバター »

アメリカ映画」カテゴリの記事

フランス映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/23401/33876645

この記事へのトラックバック一覧です: レスラー:

« ドゥーニャとデイジー | トップページ | アバター »