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グーグーだって猫である

お気に入り度 ★★☆☆☆

こんな話

吉祥寺に住むマンガ家の小島麻子は、15年間ともに暮らした愛猫サバを亡くして、マンガを描けなくなっていた。心配するアシスタントのナオミたち。仔猫のグーグーが家にやってきたり、青自という青年と知り合ったりするうち、麻子は新しい作品づくりにとりかかる意欲を見せるが・・・。

思ったこと

ずっと前、夜に井の頭公園のはずれを自転車で通ったら、暗い木立がライトで照らされ、『グーグーだって猫である』の撮影が行われていた。
迷子になったグーグーを探すシーンかな〜?と思って、小泉今日子かグーグーが見られないかちょっと立ち止まってみたんだけど、残念ながら何も見られなかった。
この場所、どこで出てくるのか楽しみにしていたら、麻子が夢の中(?)でさまようシーンだったよ。
あんな暗い林の中のような風景が、吉祥寺駅から徒歩10分程度の場所にあるというのがスゴイよね。

私はほとんど大島弓子信者なので、マンガの絵とか、セリフやモノローグの一部を聞くだけで、なんかいろいろ思い出してポロポロ泣けてしまうくらい。
冒頭で麻子さんが描いているのは『ダイエット』だ〜!
サバと出会うときに描いているネームは『綿の国星』だ〜!
中学生のナオミが感動したのは『四月怪談』だ〜!
しかし映画としては、かなりイマイチ・・・。
人と猫との魂の触れ合いがテーマだと想像していたけど、猫はけっこう添え物な感じ。
恋愛をストーリーにからめるのは別にいいんだけどさ〜、この監督、動物を家族のように愛する気持ちが分かってないというか、「猫はしょせん猫」って思ってるんじゃない?
ウザイところがたくさんあって観ててうんざりするが、大島弓子に対する想いを勝手に脳内補完してなんとか観てました。

まず“サバ”の発音に違和感が。
サバにまつわるエッセイはずっと愛読していたが、この20年近く“鯖”の発音で読んでいたから・・・。
でも皆“カバ”のイントネーションで発音してる〜。
フランス語で「元気?」という意味だったら、やっぱり「鯖?」じゃないかと思うんだけど・・・。
(私だけでしょうか?)

猫の動きにピュルピュルルなどと効果音がついているのが、かな〜りウザイ!

吉祥寺の町案内みたいになっているところもウザイ。
ええ、吉祥寺はいい町なんですけどもね〜。
しかしベルリンやパリの路地につながっているよう・・・ってちょっと言い過ぎじゃね?
そして、吉祥寺といえば楳図かずお(私も東急の辺りで目撃したことあるよ〜)。
初登場時は笑ってしまったが、出てくるのは1回だけで良かったんじゃね?

ナオミの泣き方がこれ見よがしでウザイ。
大人がわんわん泣いて、病人に「大丈夫だから、ね、ね」なんて気を遣わせるなよー。
公園で殺陣のシーンは一瞬おもしろいが意味不明。
ナオミの彼氏のこととか、どうでもいい。
突然始める説教にいたっては・・・。
上野樹里ちゃんはせっかくかわいいのにね。

青自のキャラもまったくもって好きになれない。
初対面での「あんたみたいな人に飼われる猫は大変だな」というセリフ、いったいどういう見識で言っているのかね?
まさか「ペットに避妊手術をするのは可哀想」と言いたいんじゃないですよね?
「あんた、変わってんね」なんてぶしつけな言葉も大キライ!
エラそうでイヤな奴〜と思っていたが、職業を知ってますます嫌いになった。
エラそうな職業についているエラそうな奴って最悪。
でも加瀬亮の身体の線はキレイですね。

医師や看護士もどうかしている人ばかり。
「私、死ぬんでしょうか」という患者の問いに、「いい質問です」という返答ってあり得る?
これから手術で入院しようとしている患者に対して、「うれしい〜! 今日の私はラッキー」なんて浮かれた対応ってあり得る?
こんな病院にはかかりたくないな。

死んだサバを少女の姿で出したのも失敗だと思う。
大島弓子ファンにとっては、サバはむすっとした顔の青年なんだよっ(メスだけど)。
それはおいといても、少なくとも流れからいえば、お婆さんであるべき。
いちいち口に出さなくてもいいことを、セリフを読み上げるように言われて興醒めも甚だしい。

それから、声を大にして言いたいが、角川書店が登場しすぎ!
「全集」でなく「選集」を発行したのは朝日ソノラマだろ〜。
本屋に行けば、角川書店から出た関連本が並びすぎ!
“マンガを原作にした映画を原作にしたマンガ”って何なのさ。
大島弓子さんはよくこんなのOKしたな〜。

グーグーだって猫である
(2008年 日本)
監督・脚本/犬童一心
原作/大島弓子
出演/小泉今日子(小島麻子)
   上野樹里(ナオミ)
   加瀬亮(沢村青自)
   林直次郎(マモル)
   伊坂達也(タツヤ)
   大島美幸(加奈子)
   村上知子(咲江)
   黒沢かずこ(美智子)
   マーティ・フリードマン(ポール・ウェインバーグ)
   大後寿々花(サバ)
   小林亜星(山本泰助)
   松原智恵子(麻子の母)
   柳英里紗(エリカ)
公式サイト

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