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接吻

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

孤独なOL・遠藤京子は、一家3人を惨殺した犯人・坂口秋生をテレビで見て惹かれ、新聞や雑誌の記事をスクラップし、会社をやめてまで裁判の傍聴に通い詰め、差し入れをする。坂口を担当する国選弁護人・長谷川は、思い詰めたような様子の京子のことを心配するうちに、その存在が気になってくる。

思ったこと

遠藤京子と長谷川弁護士が、それぞれ長いセリフをよどみなく滔々と話したり、そのセリフにちょっとよい調子がついていたり、京子が内容をはっきりと口に出しながら坂口への手紙を書いたりするので、なんだか舞台のお芝居を観ているようでした。
うん、それはそれで悪くない。

さえないOL風の遠藤京子だったが、やけに小ぎれいな部屋に住んでいるのが気になる。
親とは絶縁状態らしいが、仕事やめちゃったりなんかもして、そんなにお金に余裕があるの〜?
「タクシーが12400円!? どんなド田舎だよ」って、家賃が高くないことの伏線だったのだろうか。
それから、京子は「いつも皆に無視され、見下されてきた」と心の闇を語るが、ちょっと被害妄想強いタイプ?
若くてきれいで、(長谷川に対していたように)人の目をちゃんと見て自分の気持ちをすらすら言えるんだから、そんな弱者じゃあないんじゃ〜?と思ってしまう。
「一人で旅行したら、自殺するかと疑われた」って、わりとよく聞くような話だしね〜。
“おひとりさま”が珍しくない存在となった現代でも、そんなことが普通にあるのかは疑問ですが。

それでも、坂口秋生の犯罪やメディアの使い方、遠藤京子の一途な思い込みなどは、とても現代的に感じる。
報道陣に囲まれた京子が浮かべる笑み・・・ぞっとさせられます。

京子はひたすら坂口を見つめ続け、想いをつのらせるが、私はこういう一方的な強い気持ちにはどうも拒否反応がある。
なんか、勝手に「あなたはこういう人。私と同じ」と思い込まれてもねぇ〜。
「もっと早く出会っていれば・・・」というセリフがあるが、京子は、凶悪殺人を犯した坂口だからこそ興味を持ったんじゃないのだろうか、という気がしてならない。

トヨエツはいい声してるな〜と思った。
だんまりを決め込む坂口秋生の声を聴きたいと切望する京子に同調してしまっていたためか、坂口が声を発したとき、どきどきした。

中盤はだれ気味で、正直ちょっと眠ぃ〜となっていたが、そして展開はある程度予想がついていたのだが、ラストの数分にはけっこうびっくりした。
く、狂ってる・・・。
女優としての小池栄子に瞠目した瞬間でした。

接吻
(2006年 日本)
監督/万田邦敏
出演/小池栄子(遠藤京子)
   豊川悦司(坂口秋生)
   仲村トオル(長谷川弁護士)
公式サイト

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