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ラスト、コーション

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

1942年、日本軍の占領下にある上海。傀儡政府のもと、特務機関の幹部を務めるイーは、4年前に香港で出会ったマイ夫人と再会し、激しく惹かれあった。実は、マイ夫人とはワン・チアチーが学生仲間とともに作り上げた架空の人物で、抗日組織のスパイとしてイー暗殺を狙って近づいたのだ。

思ったこと

はーどきどきしたぁー・・・いろんな意味で。
学生たちが思いつきのように企てるイー暗殺計画なんて穴だらけだし、田舎から出てきて間もないワン・チアチーが上流夫人を自然に演じられるわけないしで、絶対バレてるに違いない・・・バレてる、バレてるよ〜と気が気でなかった。
そんなんで騙そうとするのは無理あるってー。
しかし、イーは頭がよく鋭い人物として描かれてはいたが、よっぽどマイ夫人の魅力に惑わされていたということですかな・・・。

ワン・チアチー役のタン・ウェイがかわい過ぎて目が離せない。
農村時代のあどけなさ、抗日芝居を成功させた熱狂、理想と目的のためには手段を選ばない純粋さ、年月を重ねて愁いをおびた表情、歌い踊る姿、すらりとした肢体を際立たせるチャイナドレス・・・。
今回のトニー・レオンは、同胞の抗日運動を弾圧するコワイ男、イーを堂々と演じている。
仕立屋で、チアチーが美しい青のチャイナドレスを試着したとき、「そのままで」というイーの言葉にどきっ。
倒すべき敵である人物なのに、私はトニーさまファンなもんだから、ついつい最初から意識して見ちゃいます〜。
冷徹で厳しい態度をとりながらも、ふとこぼれるように見せる心の断片が、たまりません。

その後もどきどきは続く。
愛人になるしかないと覚悟を決めたチアチー、そこまでやるかー!? そして皆もさせるのかー!?
イーの言動一つひとつにびくびくしてしまい、私だったら泰然としているの、絶対ムリ・・・と思う。
人力車に乗って走るチアチー、いったいこの次の瞬間にどうなるのか、息が止まりそうな気分。

ベッドシーン、過激だと噂には聞いていたが、びっくりしたー。
トニーさま、そんな人だったとは思わなかったっ!
近年、ベッドシーンを赤裸々に描く映画が多いと思うけど、私としては正直、そこまで映してくれなくてもいいんですケド・・・って感じ。
なんかストーリー本筋から気がそれるし・・・身体やわらかいな〜とかそういう方向に感心しちゃったりして。

それにしても、女のスパイは信用ならないねっ!
色仕掛けで敵の要人に近づく作戦は、失敗することが多いんじゃないかという気がする・・・いろいろ映画を観ている限り。
最後の指令を出す、イーの暗い瞳が忘れられない。
そして、イー夫人がどこまで気付いていたのかも気になる。

上海の街の雑踏、麻雀卓を囲む夫人たち、夜の道を走る2階建ての路面電車、インド人の宝石商など、昔の中国を感じさせる雰囲気も十分に味わいました。

ラスト、コーション
色・戒/Lust, Caution

(2007年 アメリカ/中国/台湾/香港)
監督/アン・リー
出演/トニー・レオン(イー)
   タン・ウェイ(ワン・チアチー/マイ夫人)
   ワン・リーホン(クァン・ユイミン)
   ジョアン・チェン(イー夫人)
公式サイト

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» 「ラスト、コーション」アン・リー [Mani_Mani]
ラスト、コーション 色|戒 2007中国/アメリカ 監督:アン・リー 原作:チャン・アイリン 脚本:ワン・フイリン、ジェームズ・シェイマス 出演:トニー・レオン、タン・ウェイ、ワン・リーホン、ジョアン・チェン そういえば観た。観たのを忘れていた。 なんてことはない普通の女子学生が、抗日の機運の中で素人ながら地下活動に関わっていき、ついには日本傀儡政府に協力する中国人リーダー暗殺のための密偵として働くことになる。この構図は、立場はまるで違うけれども『実録・連合赤軍』で描かれた「彼女たち」と通じる... [続きを読む]

受信: 2008/08/05 10:04

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