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自虐の詩

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

無口で乱暴者のイサオは、仕事もせずギャンブルにあけくれ、ちょっとでも気に入らないことがあるとちゃぶ台をひっくり返す。そんなイサオを心から愛している内縁の妻、幸江。貧乏に耐え、食堂・あさひ屋で身を粉にして働く幸江だが、ある日妊娠していることが分かり・・・。

思ったこと

『嫌われ松子の一生』の印象を鮮烈に残す中谷美紀が、またまた貧乏で薄幸な女性を演じてる・・・なんかすっかりそういうイメージがついちゃったよ。
ノーメイクで鼻にほくろを付け、今回も大熱演。

前半は出来の悪いコントみたい、後半はなかなか引き込まれる。
あれっ、これって原作の作りを踏襲しているのかしら・・・でも原作マンガは前半もおもしろいし、後半はもっと感情ぐらぐら揺さぶられるよ。
お約束のちゃぶ台返しは、現代の映像技術はすごいな〜と感心するが、それだけ。
何回もやられるとけっこう飽きる。
周辺の人々の大げさなコミカル演技もうっとうしい。
ただ西田敏之は、いるだけでおもしろいな。

しかしさーやっぱさー、中谷美紀は美人過ぎるんじゃないかな、幸江にしては。
あさひ屋のマスターにしつこく恋慕されるのも、「だって美人だもんね」って思っちゃう。
「私は私がきらいよっ」という原作の名セリフがなかったのも残念・・・。
阿部寛のイサオはほとんど喋らず、眼光鋭くパチンコしたりしてるばかりだが、なかなかの存在感ですな。

幸江の中学時代を演じてる子、どこかに普通にいそうな、幸薄さのさりげない風情がいいねぇ〜。
そして熊本さんの異色さは格別だ。
ド貧乏で野性的な熊本さん、学校で飼っているニワトリや亀(食うのか?)を抱えてのっしのっしと歩きます。
裏切り、つかみ合い、そして友情の約束・・・!
アンとダイアナの腹心の友の誓いを連想した。
「幸せになりてっすかぁ〜?」
「ん〜、ちょっこらでえぇ、幸せになってみてぇ〜」
客観的に見ると、映画に流れる時間の中で幸江に起こった変化は、妊娠・出産だけなんだな。
幸せって自分で見つけるもの・・・こう書くと月並みだけど。
大人になった熊本さんも、いい味出してる。
登場時間は短いんだけど、彼女にもいろいろあったんだな〜と想像をかきたてられて、温かい余韻を残します。
人生には明らかに意味がある!

自虐の詩
(2007年 日本)
監督/堤幸彦
原作/業田良家
出演/中谷美紀(森田幸江)
   阿部寛(葉山イサオ)
   西田敏之(森田家康)
   カルーセル麻紀(福本小春)
   遠藤憲一(あさひ屋のマスター)
   竜雷太(組長)
   アジャ・コング(熊本)
   岡珠希(中学時代の幸江)
   丸岡知恵(中学時代の熊本)
   名取裕子(美和子)
   松尾スズキ(中年男)
   蛭子能収(新聞販売店店主)
   ミスターちん(難波警部)
   金児憲史(船場巡査)
   Mr.オクレ(喫茶店店主)
公式サイト

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