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トーク・トゥ・ハー

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

看護士ベニグノは、事故に遭って4年間ずっと昏睡状態のバレリーナ、アリシアを献身的に介護しながら語りかける。女闘牛士リディアも競技中の事故で大怪我をし、目覚めることのない眠りについた。絶望しながら付き添うジャーナリストのマルコは、ベニグノと出会い、次第に友情を感じていく。

思ったこと

目覚めることのないアリシアの全身をていねいに洗い清め、マッサージでもみほぐし、髪を切り、ペディキュアや化粧を施し、献身的に世話をするベニグノ。
「あ、生理が始まっている」で引いた・・・スタッフとして当然の光景なんだろうけど〜。
わざわざそんな場面を見せるということは、こちらが引くかもしれないのを想定してるんだよね、監督は?
回復の見込みもない昏睡状態の患者を、くる日もくる日も愛情をもって大切に扱い、車椅子に乗せて散歩させ、何の反応もないのにひたすら明るく語りかけるなんて、ベニグノは介護士の鑑のような人物・・・でもどうしても嫌悪感がぬぐえないのは、まるでお気に入りの人形を偏執的に大事にしているように見えるから。
きっと生身のアリシアとはまともな関係を結べなかったであろう・・・元々ストーカーじみてたしな。
いくら大きな愛をもっていてもね、イヤなもんはイヤなんだよ〜〜〜。
心からの愛でも、いつか必ず伝わるとは限らないんだよ〜〜〜。
たとえ結果として良いことが起こったとしても、許されないものはやはり許されないんだよ〜〜〜。
自分の青春を母親の世話に捧げた青年の、まともな人間関係の能力を育てることができなかった、歪んだ人生ということなんだろうか。
どこまでも孤独なベニグノは確かに哀れだ・・・。

恋人リディアが昏睡状態になってしまった失意のマルコが、ベニグノと親しくなって、最後まで「無実だ」と擁護していたのは、自分もできることならベニグノのようにただひたすら目覚めない恋人を愛したかったという思い故だろうか。

リディアはすらりと筋肉質で無駄な肉がまったくついていない身体つきが美しい。
演じているロサリオ・フローレスは女優兼歌手だということだが、なんでこんなに女闘牛士として説得力あるボディなんだろう!?
ギュッギュッと身体を締め付けるようなコスチュームを試合前に身につける様子が、びりびりとした緊張感を伝えてきて、全身から生命力の美しさが立ち上る。
厳しい表情も、本当にかっこいい!
それでいて、ドレスを着たらすごく女っぽいんだもんね。
こういうタイプ、日本人には絶対いなさそうだよなぁ。

ブラジル人歌手、カエターノ・ヴェローゾのギター弾き語り「ククルクク・パロマ」はすごい良かった!
ククルクク〜♪
しかしマルコはよく感動して泣く男だね。
男くさいルックスとのギャップが、なかなか魅力的だと思う。

トーク・トゥ・ハー
Hable Con Ella/Talk To Her

(2002年 スペイン)
監督・脚本/ペドロ・アルモドバル
出演/ハビエル・カマラ(ベニグノ)
   レオノール・ワトリング(アリシア)
   ダリオ・グランディネッティ(マルコ)
   ロサリオ・フローレス(リディア)
   ジェラルディン・チャップリン(カタリナ)
公式サイト

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