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さくらん

お気に入り度 ★★☆☆☆

こんな話

8歳で吉原の玉菊屋に売られた少女は、きよ葉と名付けられた。きかん気が強く何度も脱走を試みるが、そのたびに連れ戻され折檻を受ける。姉花魁、粧ひの挑発に乗って、「吉原一の花魁になってやる」と言い放つきよ葉。17歳になると、美貌と生まれつき備わった手練手管で大人気の女郎となる。そんななか、若く純真な客、惣次郎と恋に落ちた・・・。

思ったこと

極彩色で絢爛豪華な世界・・・でも、それだけ・・・。
蜷川実花のヴィヴィッドな色使いやキッチュな造形はもともと好きだし、安野モヨコは才能ある漫画家だと思うけど、映画は退屈だった。
なんというか、すべてが薄っぺらい。
写真集とか漫画を、スクリーン上で観ているみたい。
ソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』のときと似たような感想。

一人の少女が反抗しながらも花魁になっていく過程、どうしようもなく惚れた恋人との悲しい結末、外の世界に焦がれてやまない思い、ずっとそばで見ててくれた人・・・と、ドラマチックな要素がたっぷりあるにもかかわらず、ストーリーが表面的になぞられていくだけだから、全然気持ちが乗っていかない。
「ああ、笑う鬼だ」のシーン、もっとゾッとさせてほしかったなー。
清次の秘めた思い、もっと切なさを感じさせてほしかったなー。

土屋アンナが、吉原を舞台に“絶世の美女”扱いされるのは、なんだか腑に落ちない。
どっちかというとファニーフェイスっつーか、爬虫類系の顔じゃない?
もちろんすごくカワイイ人だとは思うが。
素のままみたいな雰囲気も気になる・・・(いや、彼女の素を知ってるわけじゃないですがね)。
『下妻物語』のときは、その“素のまま”感が生きていたんだけどねー。
気に入らない女に跳び蹴りをくらわせたり、妊娠したかと思ったら「ウッ」とお腹を押さえてうずくまったりと、人物造形が笑っちゃうほど漫画的(いや、漫画も好きなんですがね)。
それにしても、土屋アンナとか安藤政信って、骨が美しい感じが、いかにも安野モヨコの漫画に出てくるっぽいと思った。

この映画で好きだったところは、頭上高くそびえて吉原と世間を隔てている大門が、巨大な水槽となっていて金魚が宙を泳いでいるところ。
実際にあったら、水槽の掃除をしたり、金魚の世話をしたりが大変だろうなーと思いました。
何かと金魚が映されたのはうれしかった。
金魚、好きなの。

それから、幼いきよ葉が、お風呂で“女の身体”に圧倒されるシーンも印象に残ってる。
おっぱい、おっぱい、いろんなおっぱいがたくさん・・・あの圧迫感て、なんか分かる。
女性監督ならではの感覚と言えましょう。

さくらん
(2007年 日本)
監督/蜷川実花
原作/安野モヨコ
脚本/タナダユキ
音楽/椎名林檎
出演/土屋アンナ(きよ葉/日暮)
   椎名桔平(倉之助)
   成宮寛貴(惣次郎)
   安藤政信(清次)
   菅野美穂(粧ひ)
   木村佳乃(高尾)
   永瀬正敏(光信)
   美波(若菊)
   小泉今日子(お蘭)
   石橋蓮司(楼主)
   夏木マリ(女将)
   小池彩夢(幼いきよ葉)
   山口愛(しげじ)
   市川左團次(ご隠居)
   山本浩司(大工)
   遠藤憲一(坂口)
   津田寛治(粧ひの客)
   長塚圭史(きよ葉の客)
   SABU(床紅葉の客)
   丸山智己(日暮の客)
   小栗旬(花屋)
公式サイト

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日本映画」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
うん、確かに。中身は薄いですよね。
私は、きれいな映画絵巻で、一応満足しちゃいました。
いちばんは、キョン2目当てだったのと、プラス菅野ちゃんでオッケーでした。単純なワタシ。。。

投稿: ボー | 2009/07/17 22:36

ボーさん、こんにちは!

“きれいな映画絵巻”そのとおりですね〜。
残念ながら私は酔えませんでしたが・・・。
キョンキョンの出番、ちょっぴりで残念でしたね。

投稿: チヒルカ | 2009/07/20 02:58

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