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華麗なる恋の舞台で

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

1938年のロンドン。人気、実力ともにナンバーワンの舞台女優であるジュリアは、40代半ばにして人生に倦怠感を感じていた。しかし、ジュリアの熱烈なファンだという若者トムと恋に落ちて、毎日が彩りを取り戻す。恋も仕事も家庭生活も順風満帆かに思えたが、トムは若い女優エイヴィスに心変わりし、ジュリアは心乱れる。

思ったこと

映画が始まってからしばらく、アネット・ベニング演じるジュリアのしわっぽい顔が気になってしょうがなかった。
遠くから見たり、ベールをかぶっていたりすると非常に美人なんだけど、アップになるとビミョー。
45歳にしては老けて見えると思う。
ヨーロッパの女は何歳になっても恋愛現役よ!って話かなぁ〜・・・と最初は思ってた。
でも、息子ほどにも若い恋人と戯れて、媚びを含んだ嬌声をあげている姿、決してステキとは言えない・・・。
そして、心変わりしたトムにすがる様子。
“恋愛に年齢は関係ない”という考えでいたいけど、やっぱり年をとるってイヤかな〜、自分が見えなくなっちゃうとみっともないな〜と思わせられる・・・などと考えていたら、新作舞台に上がったジュリアのしたたかな行動!
なんつー爽快感!
イエー!!
ジュリアはいくつになってもジュリア。
強く賢く美しく年をとっていくわよー!
前半がローだった分、加速度的な気分の高揚がたまりません。

女優としての才能あふれるジュリアは、自分で意識している以上に、実生活の言動にお芝居が溶け込んでしまっている。
でも、そういうとこ、多かれ少なかれ誰でもあるよね。
恋愛関係だけじゃなく、仕事上だって、家族間だって、適度な茶番が潤滑油。
離れていこうとする恋人をいつものセリフと最高の所作で引き戻した後の、ジュリアの言葉がふるってる。
「男って単純、と心の底で軽蔑する気持ちに、気付かないわけにはいかないわ」
あはー。
男性が聞いたら「コエー」って感じでしょうが・・・。
それまで本当に恋にのめり込んでいるように見えたジュリアだが、やっぱり年齢相応の冷静な目と賢さも持っていたのだな。

こんなに後味がさわやかなのは、ジュリアが多くの友情関係を手にしているからだと思う。
才能を見出し導いてくれた演出家ジミー・ラングトンは、いつまでもジュリアの心に住んで助言を与え励ましてくれる。
チャールズと交わす男女間の友情は、ジュリアの人間的魅力の裏付けを感じさせる。
付き人のエヴィは、ジュリアのことを誰よりも見て理解し案じていて、ちょっと辛口な意見を言ったりするところもイイ。
賢い息子のロジャーは、母に苦言を呈しながらも、互いに理解しようという歩み寄りがある。
夫のマイケルとの関係から情熱は消え去ってるけど、深い信頼と愛情で結ばれた同志として、かけがえのない存在。
なんていうか、人生で一番大切なものって、やっぱ友情だよな〜との思いを新たにしました。
広い意味の友情・・・恋愛や家族愛にも含まれている・・・相手の人間性自体を慈しみ愛する、という気持ちのことです。

華麗なる恋の舞台で
Being Julia

(2004年 カナダ/アメリカ/ハンガリー/イギリス)
監督/イシュトヴァン・サボー
原作/サマセット・モーム
出演/アネット・ベニング(ジュリア・ランバート)
   ジェレミー・アイアンズ(マイケル・ゴセリン)
   ショーン・エヴァンス(トム・フェネル)
   ブルース・グリーンウッド(チャールズ)
   ミリアム・マーゴリーズ(ドリー)
   ジュリエット・スティーヴンソン(エヴィ)
   トム・スターリッジ(ロジャー)
   ルーシー・パンチ(エイヴィス・クライトン)
   マイケル・ガンボン(ジミー・ラングトン)
公式サイト

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コメント

たった今観て興奮さめやらずに検索したらこちらのページにつきました。まさに前半も後半も全く同じ感想です!最後の爽快感がなんとも後味がよく、元気になれて好きでした☆格好いい女はいいですねー

投稿: 平泳ぎ | 2007/08/24 18:01

平泳ぎさん、こんにちは!

そうおっしゃっていただけるとうれしいです!
しっとりした大人のドラマを予想して観始めたので、ラストの爽快感はうれしいビックリでした。
ジュリアのような女を目指したいです!

投稿: チヒルカ | 2007/08/26 11:53

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