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リリイ・シュシュのすべて

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

歌手リリイ・シュシュのファンサイト「リリフィリア」では、リリイの音楽に心酔する者が日夜チャットで思いを吐露している・・・。中学2年生の雄一は、星野をボスとする同級生たちに苛められていた。雄一と星野は、中学に入学した当初は同じ剣道部で仲が良かったのだが、夏休みの沖縄旅行後に星野は変わってしまったのだ。

思ったこと

ドビュッシーのアラベスク!
この曲、私が小学校6年生のときに発表会だかコンクールだかのために練習して、その後20歳を過ぎるまで延々と弾き続けてた。
社会人になってピアノをほとんど弾かなくなって、あんなに自分の中を流れているかのように感じていた曲のことをすっかり忘れていた。
映画の中でメロディを耳にするたびに、自分の思春期の頃の感覚と重なって、痛い、痛かった・・・。

この映画で描かれている、中学生たちをとりまく状況は陰惨すぎる!
そういうときに、なんだか純粋で完全なるもの(ここではリリイの音楽)にずぶずぶと浸りきる、そしてそこでだけ本当の自分になれる・・・という感じは、よく分かる気がするなぁ。
大人に庇護されている(はずの)子供時代って、どうしても自分のいる世界がすべてだし、自力でそこから出ていく力はないし、逃げ場のない閉塞感が強い。
そこをなんとか越えて大人になれば、世界は変わることもあるんだよ、と言ってあげたい。
両親の再婚になじめずかつての親友に苛められる雄一にも、自分を制御できないかのような星野にも、クラスの女子から嫌われさらにヒドイ目に遭う九野陽子にも、援助交際をさせられる津田詩織にも・・・。
でも、そこへたどりつくまでに横たわっている時間は、子供にとっては永遠にも思えるほど長大に感じられるのだ・・・。
「近頃の子供は何を考えているか分からないから」という教師の言葉に、大人なんか嫌いだ!という気持ちがたぎる(とっくに大人側の年齢になっているのだが)。
あーあ、気分が落ち込む映画・・・。

リリイ・シュシュのすべて
(2001年 日本)
監督・脚本/岩井俊二
音楽/小林武史
出演/市原隼人(蓮見雄一)
   忍成修吾(星野修介)
   蒼井優(津田詩織)
   伊藤歩(久野陽子)
   細山田隆人(佐々木健太郎)
   松田一沙(神崎すみか)
   吉岡麻由子(小山内先生)
   田中要次(恩田先生)
   阿部知代(蓮見静子)
   稲森いずみ(星野いずみ)
   大沢たかお(高尾旅人)
   市川実和子(島袋)
   カッチャンカッチャン(シーサーさん)
   Salyu(リリイ・シュシュ)
公式サイト

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