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あなたになら言える秘密のこと

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

友達を作らず趣味もなく、勤め先の工場で黙々と働き、家とを往復するだけのハンナ。工場長から1カ月休暇をとるように言われ、バスで訪れた見知らぬ町で、事故で重傷を負った男ジョゼフを看病することになる。ヘリコプターで連れてこられた先は、海洋に浮かぶ油田掘削所。ジョゼフを看病し、油田掘削所で働く数人の男たちと過ごすうちに、自分に閉じこもっていたハンナが少しずつ変わっていく。

思ったこと

ほとんど口をきかず、人の言うことも聞いていないみたいで、何を考えているのか全然つかめないハンナは、自閉症とか極度の潔癖性とか、そういう人なのかなぁと最初思った。
まさかあそこまで重い秘密を抱えていたとは・・・。

まるで自分にエサを与えるかのように、リンゴ、ライス、チキン(ナゲット?)だけを口にしていたハンナ。
毎食趣向をこらして皆の故郷の料理を作ろうとする陽気なコックのサイモンと触れ合ううちに、ジョゼフの食事を手伝っていくうちに、味わうということを思い出していく。
“食べる”ということは“生きる”ということに直結しているのだなぁと実感できる。

外界から隔絶された油田掘削所での毎日は淡々と過ぎていって、同僚たちの人となりも断片的な描写しかされず、派手なドラマが起こるわけでもない。
そんななか、たまたま同じ時を過ごすことになった患者ジョゼフと看護士ハンナが、日々のなかで心の奥底に秘めていたものを打ち明けられるようになり、互いに特別な存在となっていく。
ハンナが初めて笑顔を見せたときは、ホッとしたね。
並んでブランコを漕ぐハンナとサイモンは微笑ましいね。
魂の救済って、何かドラマティックな出来事によってパッと行われるわけではなく、ある日いきなりすべてが変わるわけではなく(そういうこともあるかもしれないし、そのほうがより映画的だろうけど)、何気ない積み重ねの中の思いもかけないところに潜んでいるのかもしれない。
そして、どんなにつらい現実があっても、生きている限り、“すべてがおしまい”ということはないのだとも考えさせられる。

ところで、工場や油田掘削所では英語が使われていたので、これってアメリカ?イギリス?それともどこか違う国で英語が共用語となっている場所ということ?と、ちょっととまどった。
というのも、ハンナが最初から外国人と言われてたから。
私にはよく分からなかったけど、言葉の発音あたりにネイティブじゃない感が出てるのかしら?
たぶん、人の外見や雰囲気、町の風景などに、欧米人には分かる微妙な違いってあるんだろうな。
逆にあちらの人々には日本・中国・韓国などの区別がつかないように。

あなたになら言える秘密のこと
The Secret Life of Words

(2005年 スペイン)
監督/イサベル・コイシェ
出演/サラ・ポーリー(ハンナ)
   ティム・ロビンス(ジョゼフ)
   ハビエル・カマラ(サイモン)
   エディ・マーサン(ヴィクター)
   ダニエル・メイズ(マーティン)
   ジュリー・クリスティ(インゲ)
公式サイト

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