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パリ、テキサス

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

テキサスの原野で行き倒れた謎の男。持っていた名刺からロサンゼルスに住むウォルトに連絡が行って、4年間行方不明だった兄トラヴィスだということが分かり、迎えに行く。ウォルトと妻アンは、トラヴィスの息子ハンターを引き取って実の子のように慈しんでいた。再会してもぎこちなかったトラヴィスとハンターだが、だんだんと打ちとけていく。トラヴィスは別れた妻ジェーンを探しに行くことに決める。

思ったこと

どこへ向かっているのかただひたすら歩き続け、口をきかないトラヴィスは、何を考えているのか分からない。
最初、言葉の通じない、精神障害のある人なのかと思ってしまったくらい。
弟ウォルトが粘り強く話しかけ、手をとって、ロサンゼルスの家に連れて帰る。
息子ハンターのことも忘れてしまっていたのかと思いきや、おずおずと距離を縮めようとする。
楽しかった時代の8ミリビデオを見たり、ハンターの学校へ迎えに行ったり、父親らしくなろうと服を選んだり、だんだんと人間らしさを取り戻していく様子は、心温まる感じ。
でもね、長い間ほっといたくせに〜とも思ったけどね。
ハンターを我が子のようにかわいがり、トラヴィスを優しく思いやるウォルトとアンはいい人たちだ。
こういう真面目に生きる人たちがいるからこそ、トラヴィスのような人間が生きていけるんだ〜。
空白の4年間にどうしていたのかは結局明かされないが、ジェーンやハンターと別れ別れになったいきさつを聞いた後では、もしかしてあの後ずっと放心状態でさまよっていたのかと思わせる。
それほどまでの精神的打撃だったのか・・・。
トラヴィスとジェーンの再会、そこで語られる強い思い、そしてラストへの流れは印象的だけど、どうしてそうならなきゃいけないのかとやりきれない気持ち。
それぞれが、互いを大事に思っているのにね・・・。

ハンター少年はめっぽうかわいい!
自分を思うウォルトとアンの気持ちを聞いていたのに、あっさりトラヴィスについて行ってしまうなんて〜。
せめてちょっと迷ったり、思い出したりしてあげてほしかった。
ジェーン演じるナスターシャ・キンスキーも美しいので、ふたり並ぶととてもきれいな親子でした。
でもトラヴィスとジェーンは年齢離れすぎでは?
それもうまくいかなかった原因のひとつかも・・・。

同じ監督と脚本家のコンビで2005年に作られた『アメリカ、家族のいる風景』も観たことあるけど、かなり似た感触だと思った。
広大なアメリカの景色の中を男が一人進んでいくオープニングとか、離ればなれになった親子の絆というテーマだとか、ビオオ〜ンとギターが鳴る音楽だとか・・・。
どちらも主人公の男が身勝手でつかみどころのない感じなので、ちょっと共感しにくいな〜。

パリ、テキサス
Paris, Texas

(1984年 西ドイツ/フランス)
監督/ヴィム・ヴェンダース
脚本/サム・シェパード
音楽/ライ・クーダー
出演/ハリー・ディーン・スタントン(トラヴィス)
   ナスターシャ・キンスキー(ジェーン)
   ハンター・カーソン(ハンター)
   ディーン・ストックウェル(ウォルト)
   オーロール・クレマン(アン)

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