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敬愛なるベートーヴェン

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

1824年ウィーン。「第九」の初演を4日後に控えたものの楽譜が完成しないベートーヴェンのもとに、写譜師としてアンナが派遣されてきた。女だということで最初は冷たくあしらうが、彼女の才能を認め、次第にかけがえのない信頼をおいていく。不遜で尊大なベートーヴェンだが、難聴に苦しみ、甥のカールを一方的に溺愛していた。

思ったこと

冒頭、平原を走り抜ける馬車に乗ったアンナが、研ぎ澄まされた感覚で風景や人の表情をとらえ、全身が音楽と溶け合い、病床のベートーヴェンのもとへ駆けつけて「大フーガが聞こえました!」というシーンは感動的。
でも観終わってから思う・・・あれって、いつどこから向かって来たの〜?
だってベートーヴェンが倒れたときアンナはそばにいて、熱心に看病してたじゃん・・・。
住んでいたのも町中の修道院のはずだしさ〜(里帰りしてたの?)。

少し前にモーツァルトを描いた『アマデウス』を観返していたので、雰囲気とか共通する部分もあって、どうしても連想してしまう。
偉大な音楽家が、人間的にはちょっと・・・というのも似ているしね〜。
『アマデウス』は20年以上も前に作られたにもかかわらず今なお新鮮で引き込まれたけど、この映画はちょっと中途半端な観後感かな・・・。
自分の書いた曲をベートーヴェンにおちょくられて傷つくアンナも、必要以上に大げさな気がするし・・・。
ベートーヴェンは自分が神に近い存在であることを信じて疑っていないが、その傲岸不遜な性格は、超越的な才能と共存することで許される。
真面目な秀才のアンナは結局それを支える存在にしかなれなかった・・・いや、そんな存在になれただけでも素晴らしいといえるのかな。

クライマックスであるところの「第九」初演の舞台。
美しいシーンだけれど、なんでつい最近来たばかりのアンナがベートーヴェンの音楽性を完全に理解して助けられるの?とか、バルコニー席からアンナが丸見えだけどいいのか?とか、ふたりの絆が強く結ばれたのは分かったけどちょっと長過ぎ・・・とか気になって、いまいち盛り上がれず。
そのほか、アンナが楽譜に直しをいれたり、ベートーヴェンが橋の模型を壊したりなどのエピソードに、どうしても違和感がある・・・。

アンナ役のダイアン・クルーガーは正統派美形。
この時代のハイウエストの服ってかわいいよねー!
全体的に抑えたライティングで、きれいに映されてました。
でもあんまりおもしろみのない人だって感じる、私は。

ところでタイトルの「敬愛なる」って、日本語としてどーなんだ!?

敬愛なるベートーヴェン
Copying Beethoven

(2006年 イギリス/ハンガリー)
監督/アニエスカ・ホランド
出演/エド・ハリス(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
   ダイアン・クルーガー(アンナ・ホルツ)
   マシュー・グード(マルティン・バウアー)
   ジョー・アンダーソン(カール・ヴァン・ベートーヴェン)
   ビル・スチュワート(ルディー)
公式サイト

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