« 時をかける少女 | トップページ | 帰らざる河 »

ショウほど素敵な商売はない

お気に入り度 ★★★★★

こんな話

モリーとテレンスのドナヒュー夫妻は、ボードヴィル全盛期の花形芸人。3人の子供も才能豊かに成長し、“ドナヒュー5人組”として人気を博す。しかし、長男スティーブは芸人をやめて聖職者を目指し、次男ティムは新人歌手ヴィッキーとの恋がうまくいかず、さらに自動車事故を起こして、行方をくらませてしまう。

思ったこと

私はミュージカルが大好きだー!!
子供の頃、TVやビデオで昔のハリウッド・ミュージカルを熱心に観ていた気持ちを久々に思い出した。
現代のもいいんだけど、1940〜60年代頃の作品って、独特な力強さと魅力があるのよね。
エセル・マーマンはじめ実力者が揃っているので、相当の観ごたえ・聴きごたえがあります。
昔懐かしい雰囲気のボードヴィル・ショーの舞台装置や衣装も楽しいなー。

さらに、この映画が私の琴線に触れまくったのは、音楽でひとつになった家族というものに対する憧れもあるから。
最初はモリーとテレンス夫妻だけだったのが、長男スティーブが生まれて"The Three Donahues"になり、長女ケイティが生まれて"The Four Donahues"になり、さらに次男ティムが加わって"The Five Donahues"になる。
旅から旅の生活が子供の教育に良くないということで、3人を寄宿学校に入れるのだけど、子供たちは両親と一緒に地方回りをしたくて学校を脱走しようとする。
大人になった3人は才能を開花させ、ドナヒュー一家はショービジネスの世界で大成功。
ああ〜、たまらないシチュエーション!
来世ではこういう家族の子供として生まれたい(もちろん才能もあって成功するんだよ)。

長男のスティーブが芸人の道を捨てて聖職者になりたいと家族に告げるシーン。
このまま一家で同じ道を歩んでいけると信じていた両親の落胆ぶりが痛々しい。
それでも、本人の意志を尊重し、とうとう笑顔で祝福する。
神学校へ入るスティーブの見送りパーティで、ケイティとティムが、冒頭で若きドナヒュー夫妻が演じていたように「汽車に乗ってアラバマへ行こう♪」と歌い踊るにいたっては涙が止まらなくなった。
ああ、家族の魂が受け継がれていくんだなって・・・。
「このサンドイッチには生のタマネギが入っていたみたい」なんて涙をごまかす夫妻の姿が胸を突く。

その後、次男ティムも問題を起こし、家族がばらばらになってしまう様子は実にもの悲しい。
失意を押し隠し、ヒッポドローム劇場のサヨナラ公演で、タイトルにもなっている歌「ショウほど素敵な商売はない」をモリーが歌う。
「There's no people like show people♪ They smile when they are low♪」
よく聞くような言葉ではあるけれど、あの状況でモリーに熱唱されると、胸が熱くなる。
舞台からちらりとソデを見た瞬間、素に戻りそうになりながら、すぐに前を向いて歌い続けるモリー!

ティム役のドナルド・オコナーは『雨に唄えば』でも印象に残っているが、ちょこまかとした動きが、なんかコマ落としみたいだなー。
芸風!? もしかして、普段の動きもあんなだったらおもしろい。

ドナヒュー一家に波乱をもたらすヴィッキー役のマリリン・モンローも、いつもながらカワイイ。
ヴィッキーのコケティッシュな「Heat Wave」や、ヴィッキーの家の前でティムが歌い踊る「A Man Chases A Girl (Until She Catches Him) 」が印象的。
ただ、ケイティやティムが、ヴィッキーの引き立て役的な扱いを受けるのが気に入らなかったりして。

ショウほど素敵な商売はない
There's No Business Like Show Business

(1954年 アメリカ)
監督/ウォルター・ラング
出演/エセル・マーマン(モリー・ドナヒュー)
   ダン・デイリー(テレンス・ドナヒュー)
   ジョニー・レイ(スティーブ・ドナヒュー)
   ミッツィ・ゲイナー(ケイティ・ドナヒュー)
   ドナルド・オコナー(ティム・ドナヒュー)
   マリリン・モンロー(ヴィッキー)

|

« 時をかける少女 | トップページ | 帰らざる河 »

アメリカ映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/23401/6193713

この記事へのトラックバック一覧です: ショウほど素敵な商売はない:

« 時をかける少女 | トップページ | 帰らざる河 »