« ローズ・イン・タイドランド | トップページ | 親密すぎるうちあけ話 »

トゥモロー・ワールド

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

2027年、既に18年もの間、人類には子供が誕生していない。エネルギー省に勤めるセオは、かつての妻で、現在は反政府組織FISHのリーダーであるジュリアンに拉致され、通行証を手に入れるよう頼まれた。難民の少女を入国させるためにセオも同行するが、この少女の体内に新しい命が宿っていることを知り驚愕する。

思ったこと

ありきたりですぐ忘れてしまいそうなタイトル、どこかで何回も聞いたことがあるようなあらすじ・・・それでも観に行こうと思ったのは、アルフォンソ・キュアロン監督だということと、なんか撮影がすごいことになっていると聞いたから。
原題は“男たちの子供”??と思いきや、“人類の子供”という意味でした。
内容をずばり表現。
なんであんなつまんない邦題にしたんだろ?

今からたった21年後という近未来は、濃厚な終末感に満ちた世界。
政府が自殺薬を配給する・・・。
何故だか子供が生まれなくなって、崩壊した世界のなかイギリスだけが国境を閉じて持ちこたえているという設定は突飛なような感じもするけれど、現在の世界状況から、感覚的にはそう遠くないような気もする。
出生率は低下していくし、謎の病気やウィルスの恐怖は身近な問題だし、政府を信頼していいものやら不安だし、いつどこでテロに巻き込まれるのか知れないし。
一寸先が闇の状況で、何を信じればいいのか惑いながら行動する。
こういうことって実際に起こるのかもしれない・・・そしてそのときには、ちょっと以前にはこんなこと想像もつかなかったって考えてるのかもしれない・・・。
国境を閉じて難民を閉め出しているイギリスは、ひどい!って感じだけど、極限状況で身内だけを守ろうとするとこうなってしまうのかなぁとも思う。
余所から入り込んでくるものは驚異としてしか映らないから、人を人でないように扱える。
こういうのが戦争のときの心理状態なのかも・・・。
そして、そんななかでも、権力やお金を充分に持っている人たちには抜け道がある・・・。

私は普段、長回しとか撮影技術とかにあまり意識がいかないのだが、セオが銃撃にさらされたビルの中を駆け抜けるシーン、血がはねてカメラのレンズに付いてしまったところがあって、それがいつまでも消えないままだから、さすがにびっくりした!
後から解説を読んだところ、「戦闘シーン8分間ワンショット」が、この映画の見どころのひとつだそうで。

赤ちゃんが産み落とされるシーン。
おおっ、ここまで映した映画は初めて見た!
映画に出てくる新生児って、どこからどうやって調達してくるんだろう・・・と常々不思議に思っていたが、どうやらこれはCGだそうで。
まあ、それしかないか。
いや〜それにしてもリアル。
このほかにも、思いもかけないところで最先端CGが多用されているらしい。
最近のCGってほんとすごいというか、もうなんでもアリなのね・・・。
もう18年も赤ちゃんを産んだ人がいないという環境、ついていてくれるのは専門知識も何もない男、あんな次に何が起こるか分からない状況で陣痛が起こるというのは、とてつもなく不安だろうな〜と思う。
それにしては、けっこうあっさり産まれたけどね。
まあ出産にあまり長くかけられないよね・・・映画の時間の都合もあるしね。

そこから続く、赤ちゃんを巡るシーンには号泣。
どんなときでも、誰にとっても、子供というのは“希望”なんだということに、素直に感動できる。
実はまったくの偶然なんだけど、この映画を観た日の朝、病気の赤ちゃんを拾って守ろうとするが死なせてしまった・・・という夢をみたですよ。
なんかそれとシンクロしてしまって感情が増幅・・・超個人的な事情だが。

トゥモロー・ワールド
Children of Men

(2006年 アメリカ)
監督/アルフォンソ・キュアロン
原作/P・D・ジェイムズ
出演/クライヴ・オーウェン(セオ)
   ジュリアン・ムーア(ジュリアン)
   マイケル・ケイン(ジャスパー)
   クレア=ホープ・アシティ(キー)
   パム・ファリス(ミリアム)
   キウェテル・イジョフォー(ルーク)
公式サイト

|

« ローズ・イン・タイドランド | トップページ | 親密すぎるうちあけ話 »

アメリカ映画」カテゴリの記事

コメント

TB失礼します。
(出来てないかも^^;)

ほんと邦題で損してますよね~。私も他の方にオススメして貰わなかったらみてなかったかもしれないような邦題でした。(この監督だと知ってたら見ますが)
ほんと素晴らしい作品でした。あの戦争シーンは、衝撃的です。
それとあの赤ちゃんはCGだったんだ!どうやって持ってきたんだろうと不思議で堪らなかったです。

ちなみにこの映画を観た日の朝は、私はオレオレ詐欺にあう夢を見ました^^;

投稿: ももも | 2007/02/26 16:25

もももさん、こんにちは!

戦闘シーン、なんだか自分も巻き込まれてしまっているかのような気分になってました~。
なんだか現在の世界と地続きだと感じさせる近未来でしたね。

オレオレ詐欺・・・振り込んじゃったんですかっ!?

投稿: チヒルカ | 2007/02/27 01:38

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/23401/4614196

この記事へのトラックバック一覧です: トゥモロー・ワールド:

» トゥモロー・ワールド [○o。1日いっぽん映画三昧。o ○]
「トゥモロー・ワールド」です。 【ちょっとネタバレ】 子供が誕生しなくなってしまった近未来を舞台に、人類存亡の“鍵”を [続きを読む]

受信: 2007/02/26 17:20

» トゥモロー・ワールド 07078 [猫姫じゃ]
トゥモロー・ワールド CHILDREN OF MEN 2006年 英  アルフォンソ・キュアロン 監督クライヴ・オーウェン ジュリアン・ムーア マイケル・ケイン キウェテル・イジョフォー クレア=ホープ・アシティ チャーリー・ハナム う〜ん、、、...... [続きを読む]

受信: 2007/04/13 13:11

» トゥモローワールド [映画、言いたい放題!]
未読ですが原作は、 イギリスの女流ミステリー作家・P.D.ジェイムズのベストセラー 「The Children of Men(人類の子供たち)」だそうですね。 DVDで鑑賞。 西暦2027年。 人間に子供が生まれなくなって18年がたっている。 世界の都市はテロ、様々な疫病や内戦等により次々... [続きを読む]

受信: 2007/07/03 09:51

« ローズ・イン・タイドランド | トップページ | 親密すぎるうちあけ話 »