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パフューム ある人殺しの物語

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

18世紀のパリ。孤児ジャン=バティスト・グルヌイユは、驚異的な嗅覚をもっていた。ある日街で出会ったプラム売りの少女の香りに惹かれ、あとをついていき、誤って殺してしまう。以来少女の香りが忘れられないグルヌイユは、落ち目のイタリア人調香師バルディーニに弟子入りし、香水作りの才能を発揮する。さらに、職人の町グラースへと行き、理想の香水を作り出すために試行錯誤する。その頃、美しい娘が全裸で髪を剃られた死体で発見されるという事件が相次いだ。

思ったこと

変態だ・・・大いなる変態の物語だ・・・。
フツーとは違う嗜好をもってしまった人は大変ですな。
背後の暗闇から少女の首すじをくんくんするシーンなんて、気味悪くて本当にゾッとする。
なんだか言葉さえ通じなさそうな感じ。
人ならぬものになってしまった・・・それはやはり、まっとうな人としての生まれ方をせず、ちゃんと人として育てられなかったためなのだろうか。
グルヌイユに共感の余地はないが、優秀な調香師として生きていく道だってあっただろうにと思うと、まあ、悲しいね・・・。

グルヌイユが生まれ落ちたパリの市場に渦巻く匂い、子供のときに感じ取る匂い、街を歩いているときに押し寄せてくる匂い・・・映像では記録できない匂いというものを表現する描写は、なかなかワクワクさせられたが、ほとんど最初のほうだけだったのが残念。
裁判の予想もつかない成り行き、そしてパリの路地へと帰っていくグルヌイユ・・・このあたりの奇妙な雰囲気が冒頭へと循環し、伝奇物語として収束していたとは思うが。

しかし、グルヌイユが香りだけでターゲットを選んでいたのか、ちょっと疑わしい。
だって美人ばっかじゃん!!
ルックスがきれいで、かつスキがあった女性を狙っていただけじゃないの?
冒頭で「当時のパリは悪臭に満ちていた」とか解説しているくらいだから、特に下々の者は清潔にしていたとは考えられない。
想像するのは酸っぱい体臭・・・。
いくら女でもさー。
いや、その香りが男を惹き付けるというは、まだ分かる(フェロモンとかの関係があるかもしれないし)。
しかし、その威力は女には効かないんじゃないかな〜。
というわけで、壮大なクライマックスにはいまいち納得できないのだった。
映像の異様さはすごかったけどね。
グルヌイユは、内臓も利用してみようとか思わなかったのかな。
なんか特別な香りが採れそう(私ってば猟奇的?)。

最初のプラム売りの少女、そしてローラの豊かな赤毛っぷりはすごくカワイイ。
この監督って、もしや赤毛フェチ・・・?
それとも、原作でもそうなのかな?
私も赤毛大好きなので、目に楽しかった(自分の髪もこのくらいの色に染めてみたいものです)。

しかしちょっと眠くなってしまったよ。
ぐらぐらもぞもぞしてしまって、周りの席の人、ゴメン。
だって話は淡々と進むし、ナレーションがたたみかけてくるし、画面は暗っぽいし、音楽はきれいで気持ちいいし、上映時間は約2時間30分と長いし・・・。
『ラン・ローラ・ラン』の監督なんだったら、もっとテンポがいいのかと思ってたんだけど。

パフューム ある人殺しの物語
Das Parfum : Die Geschichte eines Moerders
/Perfume : The Story of a Murderer

(2006年 ドイツ)
監督/トム・ティクヴァ
原作/パトリック・ジュースキント
出演/ベン・ウィショー(ジャン=バティスト・グルヌイユ)
   ダスティン・ホフマン(ジュゼッペ・バルディーニ)
   アラン・リックマン(リシ)
   レイチェル・ハード=ウッド(ローラ)
公式サイト

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受信: 2007/03/16 23:19

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