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美しい人

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

刑務所で娘との面会を心待ちにするサンドラ。スーパーマーケットで昔の恋人と再会するダイアナ。仲違いした父と会うために帰ってきたホリー。友人宅で夫に過去の秘密を話されてしまうソニア。障害者の父と疲れた母との橋渡しをするサマンサ。不倫の途中に家族のことを思い出すルース。元夫の妻の葬式に出席するローナ。乳癌の手術を前にうろたえるカミール。幼い娘マリアとふたりで墓参りに来たマギー。・・・痛みと悲しみを抱きながら、それぞれの人生を輝かせる女性たちの姿を描く。

思ったこと

9人の女性の物語・・・それぞれ10数分間だけの間にキュッと心をつかまれて、まるで親しい友人の打ちあけ話を聞いたかのような、親身な気持ちになってしまう。

特に心を動かされた話を3つ。

模範囚をめざして熱心に働くサンドラ。
ほかの囚人からののしられたり、不本意ながらも看守に情報を流したり。
鬱屈したものを抱えているから、声をかけてきた年配の女囚にひどい言葉でかみついてしまう、マイナスの感情の連鎖・・・。
ガラス越しに娘を目の前にして、自分を抑えられなくなって叫ぶ姿に、激しく心を揺さぶられた。

元夫アンドリューの妻が自殺し、その葬式に出るローナ。
周囲の人々は、自殺の原因がローナにあると考えているため、居心地が悪い。
聴覚障害者であるアンドリューが、ローナに未練を示す。
手話での言い争いがなんだかエロティックに見えた・・・。
このふたり、なんで別れたんだろ?
自殺した妻はうかばれないな・・・。
それでも、世間の目や良心の呵責を飛び越えさせる強い気持ちを持てることに、ちょっと憧れる。

9lives01二人で墓地を訪れるマギーとマリアは、年齢が離れているので最初は親子だと気付かなかった。
マリアを見つめるマギーの瞳はどこまでも優しく、強い結びつきを感じさせる雰囲気から、何か事情を抱えるシングルマザーなのかな、などと想像した。
ダコタ・ファニングって初めて見たけど、いいね・・・。
お墓の前にシートを広げてブドウやサンドイッチを食べるって、日本じゃ考えられないけど、こういう風にして逝った人たちを偲ぶのもいいかもしれないって思ってた。
そして、最後のショットに「えっ・・・」と呆然となり、今までの会話がくっきりと立ち上ってきて、せつせつと涙をにじませる。
つらい、人生ってつらいわ。
しかし、恨みではなく感謝をにじませているような、マギーの瞳が印象に残った。
ここまでに、どれほどの月日を重ねてきたのか・・・。

それにしても、こういう人生の断片を切り取ったオムニバスって、そのとき感動しても、すぐに忘れちゃう(私だけ?)。
同監督の旧作『彼女を見ればわかること』も確かに観た覚えがあるし、確かに良い映画だと思った覚えがあるが、さっぱり内容を思い出せないんだよな・・・。

美しい人
9 Lives

(2005年 アメリカ)
監督/ロドリゴ・ガルシア
出演/エルピディア・カリーロ(サンドラ)
   ロビン・ライト・ペン(ダイアナ)
   ジェイソン・アイザックス(ダミアン)
   リサ・ゲイ・ハミルトン(ホリー)
   ホリー・ハンター(ソニア)
   スティーヴン・ディレイン(マーティン)
   モリー・パーカー(リサ)
   アマンダ・セイフライド(サマンサ)
   シシー・スペイセク(ルース)
   エイミー・ブレナマン(ローナ)
   キャシー・ベイカー(カミール)
   グレン・クローズ(マギー)
   ダコタ・ファニング(マリア)
公式サイト

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