« ダック・シーズン | トップページ | ブロークバック・マウンテン »

ぼくを葬る

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

パリ在住の売れっ子フォトグラファーであるロマンは、ある日、撮影の途中で倒れる。病院で彼を待っていたのは「悪性腫瘍が見つかり余命3カ月」との宣告だった。家族には内緒にし、一緒に住んでいた恋人サシャには一方的に別れを告げる。独り苦悩するロマンだったが、祖母にだけは胸のうちを打ち明けた。

思ったこと

メルヴィル・プポーって・・・かっこいいな!
いい男が苦悩する様子をじーっとつぶさに眺めるというのは、なかなか・・・。
死を前にしたロマンがどう過ごすかという話なので、とにかくメルヴィルくんの表情や行動を映していて、じっくり堪能できます。

容姿にも才能にも恵まれた31歳で、仕事がノッていて前途有望で、恋人ともうまくいっている。
こんなときに、人生がもうすぐ途切れると告げられたら、やっぱり目の前が真っ暗になってしまうだろう・・・いや、どんなときでも真っ暗になるか・・・。
治る確率の低い治療を拒否する気持ちは分かる。
でも、そのことを家族にも恋人にも教えないなんて、彼らがあとでどれほど悔やんで苦しむのか考えてあげなよ、と思う。
と同時に、自分の死なんだから、今、自分がどうしたいかという気持ちを一番に優先させたらいいのだとも思う。
祖母との静かな会話が、痛切に胸に染みる。
ただひとりでも、気持ちを共有できる相手がいるというのは救われる。
こういう存在を見つける(作る)ことが、人生のひとつの目的なんだろう。

人間誰でもいつか死ぬのだったら・・・ロマンのように決着をつけることができるのは、ある意味、ありがたいことだと言えるかもしれない。
事故で突然死んでしまうこともありうるし。
病気の苦痛で、自分が自分でなくなってしまうような状況もありうるし。
死を前にして、あまりうまくいっていない家族とも、自分なりに整理をつけることができた。
自分が同じ状況になったらどうするだろう・・・最初は取り乱したりして見苦しいかもしれないけど、「立つ鳥あとを濁さず」という感じで終われたらいいなあ・・・。

文化が違うんだなーと感心するシーンも多かった。
医者はロマンに淡々とはっきり病状を告げ、言われたロマンもかなり冷静に受け止めてる。
父親が息子の同棲相手(♂)について心配してる。
大人になった孫と祖母が抱き合っている。

ベッドシーンがやけに充実しているのも印象に残ってしまった。
男同士カップルのベッドシーン・・・珍しいな〜(見慣れてたらイヤだけど)。
3人でのベッドシーン・・・(そんなのアリ!?)。

しかし、ラストに至る展開・・・ビックリだ。
男にしかできないこと。
ちょぉっとうらやましいっつーか・・・。

ぼくを葬る
Le Temps Qui Reste/Time to Leave

(2005年 フランス)
監督・脚本/フランソワ・オゾン
出演/メルヴィル・プポー(ロマン)
   ダニエル・デュヴァル(父)
   マリー・リヴィエール(母)
   ルイーズ=アン・ヒッポー(姉ソフィー)
   ジャンヌ・モロー(祖母ローラ)
   クリスチャン・センゲワルト(サシャ)
   ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ(ジャニィ)
公式サイト

|

« ダック・シーズン | トップページ | ブロークバック・マウンテン »

フランス映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/23401/4178455

この記事へのトラックバック一覧です: ぼくを葬る:

« ダック・シーズン | トップページ | ブロークバック・マウンテン »