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Lunacy ルナシー

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

精神病院の職員に拘束されるという悪夢をみたジャン・ベルロは、暴れて宿の部屋を滅茶苦茶にしてしまった。居合わせた侯爵が代わりに弁償し、ジャン・ベルロを自分の城へと招待する。夜、城の礼拝堂では、侯爵が神を冒涜する言葉をわめき、数人の男女がSM乱交を繰り広げていた。翌朝、侯爵は発作を起こして死に、ジャン・ベルロと使用人のドミニクは侯爵を埋葬する。しかし侯爵はよみがえり、友人が経営するという精神病院にジャン・ベルロを誘う。

思ったこと

Lunacy01く、狂ってる・・・。
という感想は、シュヴァンクマイエル監督の作品においてはフツーなので、相変わらずですなーという感じ。
今回は珍しいことに、主演の男性が若いイケメンだ。

冒頭に監督自身が登場して、ものものしく「この映画はホラーです」と告げる。
確かに怖いといえば怖い話だし、うへぇーとなる不気味な映像も多いけど、なんていうか・・・ちょっと笑っちゃう感じなんだよね・・・。
コワカワイイ。
「怖いだろう!」と思いながら作っている監督(72歳)を想像すると、ラブリー♡

しかし、巷にあふれているホラーとは、ひと味違います。
あらすじを聞いてもわけがわからない。
登場人物はどいつもこいつも頭がおかしいが、そういう自分も頭がおかしい・・・と思えてくる幻惑感。
そもそも、狂気って相対的なものなんだな。
いったい何故こんなことを思いついたんだ、と問いただしたくなるようなヘンな映像を次々と見せられ、何をどう解釈すればいいのか分からないのだが、それがコワキモチイイ。
監督は正真正銘の変態だと思うけど、自分の中にひそむ変態性にも気付かされるのです。
太った裸の女に絵の具を塗りたくるセラピー、私もやってみたい。
心の病を治すための13段階ある治療は、されたくない。

侯爵による神の冒涜っぷりは相当過激で、世が世なら、火あぶりものでしょう・・・。
奥さんのエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーさんは昨年亡くなられたけど(合掌)、こんな異常な世界を共有できる伴侶と出会えて、お互いに本当に良かったね!と心から思う。

Lunacy ルナシー
Sileni/Lunacy

(2005年 チェコ)
監督・脚本/ヤン・シュヴァンクマイエル
美術・衣装/エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
出演/パヴェル・リシュカ(ジャン・ベルロ)
   ヤン・トシースカ(侯爵)
   パヴェル・ノヴィー(ドミニク)
   アンナ・ゲイスレロヴァー(シャルロッタ)
   ヤロスラフ・ドゥシェク(ミュルロップ医師)

公式サイト

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» ルナシー 2006年11月18日公開 [MOVIEクラブ]
精神病院の職員に拘束される悪夢をみた 男が、謎のセラピーを行う公爵の誘いで 不思議な体験をする異色の物語。 世界的な評価を獲得し、シュールレアリストとして知られるチェコの巨匠ヤン・シュヴァンクマイエル監... [続きを読む]

受信: 2006/11/04 14:50

» 134.Lunacy ルナシー [レザボアCATs]
私にとっては初のヤン・シュバンクマイエル監督作品だった。そもそも、初めに自分でテーマを述べられてしまうと、それをどこをどう裏切るか、と期待してしまうのだが、あまりストレートにそのままだと、落胆してしまったりする。“これはホラーである”、エドガー・A・ポー、...... [続きを読む]

受信: 2006/12/04 17:41

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