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SPIRIT

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

病弱だった少年時代を乗り越え、霍元甲は自他ともに認める“天津一”の格闘家となった。慢心していた元甲は、弟子にケガを負わせた秦に勝負をいどみ、死闘のすえ殺してしまう。その報復として、元甲は優しい母と最愛の娘を失った。己を責めてさまよい歩いた末、山里で老女と盲目の孫娘に救われる。自分を取り戻した元甲は、列強に押さえつけられていた故国の威信を取り戻すため、異種格闘技試合に臨む。

思ったこと

マンガちっくなストーリー展開で、あまり深いことを考えずに楽しめる。
冒頭、ジェット・リーが対戦者をばったばったと倒す試合シーン、これは誰もが思ったであろう、天下一武道会だな、と。
あ、でもヘアスタイルがラーメンマンを彷彿とさせる・・・ウォーズマンの爪に頭をえぐられたときはショックだったなぁ・・・でも廃人からよみがえったのにはびっくりだよ・・・と、余計な思い出が脳内をかけめぐってしまった。

喘息のため武術を禁じられ、ケンカでこてんぱんに負けていた幼い霍元甲がカワイイ!
彼の宿題を代筆してあげたり、ケンカを心配そうに見守っていたりする、幼なじみの農勁孫もいい演技してる〜。
厳しい父との葛藤や鍛錬の日々が描かれるのかと思いきや、急に年月が経って、元甲がいきなりおっさん(ジェット・リー)になり、武術の達人になり、親バカになっているのにはびっくりした。
おいおい、ちょっとはしょりすぎなのでは・・・。
「武術に励んだおかげで、身体も丈夫になりました!」なんてハキハキ言うから、思わず笑っちゃったよ。

ボロボロになった元甲が流れ着く少数民族らしい山村は、ユートピアとして描かれる。
美しすぎる景色、豊かな田園、やさしく温かい人々、純真な子供たち。
そして、清らかな盲目の娘、月慈。
夢の世界か、死後の世界に行ってしまったのか?というくらい。
中国奥地の村に行けば幸せな暮らしができそうだ・・・と、勘違いしてしまいそうになるではないか。(勘違い・・・だよね?)
月慈の着ている細密な刺繍が施された服が、とてもかわいかった。

ジェット・リーは確かにすごい。
すごいのだが・・・なんか感情移入しにくいんだよなー。
アクションに幻惑されたあと、あの顔を見ると、スッと現実に引き戻されてしまう感覚になるのだ。
落ち武者みたいになっているシーンも、哀れというより、なんだかほほえましかったりして(わージェット・リーが演技がんばってるー!みたいな・・・)。

ラスボス的存在、中村獅童が演じる田中安野は、かっこいい役回りだった。
少年マンガとかでよく出てくる、尊敬すべき好敵手ってやつね。
ジェット・リーの最後の敵が獅童かぁ〜とも思ったが、まあまあ健闘といえよう。
獅童って悪役面だよね・・・もうちょっと年齢を重ねると迫力が出てきて、いい感じになるかも。

田中との対戦中に起こる「向上して努力せよ」というコールでは、普段の生活では避けて通りたいような言葉なのに、なんだか気持ちがたかぶり、目頭が熱くなりました。
列強の国々に不当に扱われていた20世紀初頭を舞台にした映画だが、現在の中国の人々の心を駆り立てるテーマなのだろうね・・・。

SPIRIT
霍元甲/Fearless

(2005年 香港/中国)
監督/ロニー・ユー
アクション監督/ユエン・ウーピン
衣装/ワダエミ
出演/ジェット・リー(霍元甲)
   中村獅童(田中安野)
   スン・リー(月慈)
   原田眞人(三田)
   ドン・ヨン(農勁孫)
   コリン・チョウ(霍元甲の父)
   ネイサン・ジョーンズ(ヘラクレス・オブライアン)
公式サイト

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