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天空の草原のナンサ

お気に入り度 ★★★★★

こんな話
学校が休みに入ったナンサは、モンゴルの草原に住む家族のもとへ帰ってきた。強くやさしい両親と、幼い弟妹。ある日、燃料となる牛の糞を集めてくるよう言われたナンサは、ほら穴で犬を見つけ、ツォーホルと名付けて連れ帰る。しかし、お父さんは、野犬はオオカミを呼ぶから飼っては駄目だと言う。

思ったこと

Nansaa001_1ゆったりと過ぎる1時間半、この一家の暮らす様子と大自然を見ているだけで至福だった。
一応、軸となるストーリーがあるから演技している部分もあるのだろうけど、あるがままの姿にしか見えない。
3人の子供たちは、もうどうしようもなく、100%まじりけなしの子供ならではのかわいさ。
お父さんとお母さんは強く優しくて、この家の子供になりたい・・・と思ってしまう。
特にお父さんがかっこよくて(顔が、ではないよ)、斧で薪割りをする腕や、馬を駆って弟を探しに行くところなど、ドキドキしてしまった。
お母さんは最初ぶっきらぼうな感じに見えたけれど、どんなときでも常に穏やかに子供たちに語りかけるのを見てて、賢くあたたかい人だというのが伝わってくる。

とにかく広大な空間が広がる、モンゴルの大地には圧倒される。
6歳のナンサが立派に馬を操って、一人で羊の放牧に行く姿には、なんだか憧れを感じてしまう。
女の子たちのキラキラした服が素敵。
チーズを作る過程も楽しい(食べ物を作る様子って、なんでこんなに興味深いのだろうね?)。
ゲル解体、荷車で引っ越しする様子も必見だ。
ゲルを取り去ったあと、大地に「美しき地よ・・・」と感謝の言葉を延べ、ミルクを撒くシーンが感動的だった。
・・・と、淡々とした映画なのに、見どころは語り尽くせないほどなのだ。

ところで、このタイトルって、どうしてもナウシカとかラピュタを連想させるよね?
日本人なら、ほとんどの人がそう感じるのではないか。
“天空”ってなんなのさ!?
魅力的な響きではあるけれど、そういうあざとさがちょっとイヤ・・・。
『草原の子ナンサ』とか『草原のナンサと犬』とか、もっとシンプルなほうが映画の素朴な味わいに似合っていたと思うんだが・・・。

天空の草原のナンサ
Die Hohle des gelben Hundes/The Cave of the Yellow Dog

(2005年 ドイツ)
監督・脚本/ビャンバスレン・ダバー
出演/ナンサル・バットチュルーン(ナンサ)
   ウルジンドルジ・バットチュルーン(父)
   バヤンドラム・ダラムダッディ・バットチュルーン(母)
   ナンサルマー・バットチュルーン(妹)
   バトバヤー・バットチュルーン(弟)
   ツェレンプンツァグ・イシ(老女)
公式サイト

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ドイツ映画」カテゴリの記事

コメント

こんにちは!
いやされる映画でしたよね。
牛のフン拾いの絵がサイコーに可愛いです!

投稿: ボー・BJ・ジングルズ | 2006/02/03 01:14

ボー・BJ・ジングルズさん、こんにちは。
こんなラクガキですが、ほめてくださって、うれしいです。
この頃、モンゴルに行ってみたくてたまりません。

投稿: チヒルカ | 2006/02/03 02:01

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» 「天空の草原のナンサ」 [或る日の出来事]
(c) 2005 Schesch film. いやされるよ〜。 予告編で、モンゴルの見渡す限りの大草原を見て、いいなあ、いやされたいなあ、と思って観に行ったわけだが、大正解なのだった。 草原の真ん中 [続きを読む]

受信: 2006/02/03 01:12

» 『天空の草原のナンサ』 [かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY ]
モンゴルの雄大な自然とゆったりとした暮らしが素晴らしい。 ハートウォーミングで心の清浄作用は抜群。 6歳のナンサと妹と弟と両親の遊牧民家族の生活風景。 モンゴルで語り継がれる「黄色い犬の伝説」を下敷きにした物語。前作 『らくだの涙』の舞台はラクダのいるゴビ砂漠地帯だったけど、このたびは緑鮮やかな大草原のど真ん中。広がる草原に羊の群れ。この風景がとても好き。 そんな自然の美しさと素朴な暮らしへの感銘は、去年観た『天上草原』(中国の内モンゴル自治区のもの)で体験済みだったけれど、普段文明生活... [続きを読む]

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» NO.168「天空の草原のナンサ」(ドイツ/ビャンバスレン・ダバー監督) [サーカスな日々]
「私には撮りたい映画がある」と、 ダバー監督はなんの迷いもない。 ダバー監督の前作「らくだの涙」は、多くの人に新鮮な感動を与えた。 モンゴルの砂漠地帯の遊牧民族の一家。そこの母らくだが産んだ赤ちゃんは、白い子らくだ。母らくだは育児拒否をする。白い子らくだは、弱っていく。乳を求めて泣き続ける。遊牧民は、伝承にしたがって、当然のように、母らくだに音楽を聞かせる。HOOS・・・この四文字をひたすら詠唱し続ける。... [続きを読む]

受信: 2006/09/02 13:59

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