一命

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

名門大名・井伊家を一人の浪人が訪れて「切腹するのに庭先を貸してほしい」と願い出た。流行の狂言切腹だと判じた家老・斎藤勧解由は、同じように2カ月前に現れた千々岩求女の顛末を語り始める。

思ったこと

引き込まれた! すごい緊迫感!!
陰影の濃い屋敷の中でこれから何が語られ、何が起きるのか、固唾を呑んだ。
瑛太・・・トラウマになってもうたよ!
沢潟のいけずっ!
あの痛さは『127時間』を軽く超えた。
見終わって、家に帰ってからも、ふと思い出しては不安感に襲われる・・・。
あれは映画の中の出来事だから、本当じゃないから・・・と自分に言い聞かせてる・・・。
私の中の恐ろしすぎる最期ランキングで、『紅いコーリャン』のルオハンに並んだ。

一応日本人なので切腹とか武士の心構えとかについては既にある程度知っているわけだけど、やっぱりどうしても心から信じられないというか、毎回びっくりする。
もし何も知らずに突然「切腹するのが名誉。髷を切られたらアウト」というルールを説明されたとしたら、納得するのは難しいよねぇ。

非常に凄まじい話ではあるが、現代にも通じるところもあるなぁといろいろ考えてしまった。
仕事がうまくいっている人が、いっていない人に誇りとか努力とかを語るときに、感じさせることがある違和感とかね・・・。
あと、アメリカの政治家で軍隊経験のある人ほど戦争開始には慎重だという話も思い出した。

それにしても今さらな発言だとは思うけど、海老蔵さんて、すごい迫力あるね〜。
「父上」って、あなたたちそんな年変わんないでしょ・・・と思うけど、顔見ると確かに若いんだけど、なんか違和感なかったわ〜。
自分より年下だというのが信じられないな・・・。

後半が津雲半四郎の回想による語りだとすると、「お食い初めのときの孫はとってもかわいくて鯛を口に入れたら食べたように見えた。生卵をすする求女は哀れだった。蚊帳の中で慰め合う夫婦はけなげだった・・・」とかって詳しく描写したのかな〜と想像してちょっぴりほほえましい。
赤ちゃんが病気になって真っ赤な顔で苦しんでいるのは可哀想だが、極貧のわりにはぷくぷくと肉付きのよいほっぺただね〜と思ってしまった。

チャンバラシーンは映画的には見せ場なのかもしれないけど、ここでちょっと気持ちが冷めた。
いくらなんでも津雲半四郎、鬼神のように強すぎるでしょー。
できれば心理的な緊張感を最後まで維持してほしかったな・・・。

ところで、私は内容をまったく知らずに観に行ったんだけど、後から公式サイトで予告編を見てみたら、これってすごいネタバレじゃ〜ん。
どーなるのどーなるの、この人は何か関係あるの・・・!?という緊迫感は、あんなの見てたら得られなかったことでしょう。
まさかあの年の近さでそういう関係だとは驚きだからな・・・。
ラッキーだった! 何も知らないままで臨めて〜。

一命
(2011年 日本)
監督/三池崇史
出演/市川海老蔵(津雲半四郎)
   瑛太(千々岩求女)
   満島ひかり(美穂)
   中村梅雀(千々岩甚内)
   役所広司(斎藤勧解由)
   竹中直人(田尻)
   青木崇高(沢潟彦九郎)
   新井浩文(松崎隼人正)
   波岡一喜(川辺右馬助)
   天野義久(佐々木)
   笹野高史(宗祐)
公式サイト

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レジェンド・オブ・フィスト−怒りの鉄拳−

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

1925年の上海。日本軍へのレジスタンス活動をするチェン・ジェンは、フランスで戦死した仲間になりすまし、ナイトクラブ「カサブランカ」を経営する有力者リウに近づく。一方で“仮面の戦士”に扮し、反日中国人を処刑しようと計画する日本軍に対抗するが・・・。

思ったこと

チェン・ジェンという主人公がなんか過去を抱えた特別な人っぽいけどなんだろう?と思っていたら、『ドラゴン怒りの鉄拳』の続編という位置づけだったのかー。
そういえば最後らへんで、いわゆる怪鳥音を発していたな・・・。
ブルース・リーの演じた伝説のヒーローかー。
ずっと昔に観た気がするけどまったく内容思い出せないわ~。

冒頭、第一次世界大戦では中国人労働者たちがヨーロッパ戦線で過酷な労働をさせられていた・・・という重い歴史が語られるので、そっか、大変だ・・・と思っていたら、ドニー・イェンがいきなり銃を持った兵士たちをカンフーで倒し始めたから「えっ(笑)」とびっくりした。
“仮面の戦士”の衣装でポーズを決めるドニー・イェンにも笑みを誘われる。
アクションシーンは確かにかっこいいんですけどね、いろいろ突っ込みどころが多すぎて、闘いのストーリーに乗っていけないんだよね〜。
日本軍がひどい悪役なんだけど、リアルな感じがしないから、心が痛くならない。

ヤマグチ・ユミが日本人だというのも無理があるなー。
日本語をしゃべっているって最初分かんなかった・・・なんで中国語なのに字幕出ないんだろうと思ったくらい・・・。
それから「クモコ」という名前も出てきたようだけど・・・雲子? 蜘蛛子?

道場で力石大佐が「みんな出ていけ!」と怒鳴ったら、今やられたばっかりの部下たちが起き上がってわらわらと出て行ったのにはプッと吹き出してしまった。
元気なんじゃーん。
一応シリアスなクライマックスのはずなんだけど・・・。

それにしてもアンドリュー・ラウ監督は『インファナル・アフェア』の1と2がすごい傑作だったので、その後毎回期待しつつ観るわけだが、なんだかいつもイマイチだな〜・・・。
あのときだけのマグレなの??

レジェンド・オブ・フィスト−怒りの鉄拳−
精武風雲・陳真/Legend of the Fist:Return of Chen Zhen

(2010年 中国)
監督/アンドリュー・ラウ
出演/ドニー・イェン(チェン・ジェン)
   スー・チー(キキ)
   アンソニー・ウォン(リウ・ユティエン)
   木幡竜(力石大佐)
   ホアン・ボー(ホアン警部)
   ショーン・ユー(曾将軍)
   AKIRA(日本軍人・佐々木)
公式サイト

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ジュリエットからの手紙

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

ニューヨークで働くソフィーは、恋人のヴィクターとプレハネムーンでイタリアのヴェローナにやってきた。一人“ジュリエットの家”を訪れたソフィーは、恋の悩み相談の手紙に返事をする“ジュリエットの秘書”たちと知り合う。壁の中から50年前の手紙を見つけたソフィーは、その差出人、イギリスのクレアに返事を書く。それをきっかけに、クレアと孫チャーリーと共に昔の恋人ロレンツォを探す旅が始まった。

思ったこと

ヴェローナには本当に“ジュリエットの家”があって、世界中の女の子たちが手紙を書いているんだってね。
ジュリエットってロミオと出会って5日で結婚・仮死・誤解・自害を経験しちゃったすごいローティーンなわけだが、そういう人に恋愛相談しちゃって大丈夫なのか?と思った。

ソフィーの婚約者としてガエルが出てきて、知らなかったのでうれしいびっくり♡
イタリアンレストランをオープンしようとしているシェフで、予告編には1ミリも写ってなかったからチョイ役なんだろうな〜と知れたけど、「完璧なパスタができた!」とか「トスカーナイエローと注文したのにこれじゃただのレモン色だよ!」とか、明るく饒舌な姿がやっぱりチャーミング♡
ソフィーに「イタリア人ぶってる」なんて言われるまで今回はイタリア系の役なんだと思っていたんだけど、実際は何人の設定なんだろ? やっぱメキシコなの? そのへん区別がつかないんだけど〜。
おいしいものにもイタリア料理にもたいして興味がなさそうなソフィーとははなから合ってなさそう・・・私のほうが合ってると思います!!
ソフィーも何か題材を得て文章を書きたいのだったら、本場のワインやチーズ、トリュフの生産現場をもっと積極的に見ればいいのに・・・。
レストランオープンだって内側から関わったらエキサイティングなテーマだと思うんだけど。

50年前の失われたラブストーリーをたどるロマンチックさにも、ソフィーのキャラクターにも、最初はそりが合わないソフィーとチャーリーの仲の行方にもたいして興味が持てないため、展開にあんまし乗っていけない・・・。
ソフィーが手紙を書いて、すぐ翌日にはクレア&チャーリーがヴェローナにやってきたように見えたけど驚きのスピードだよね!
ヒマとお金が十分にある恵まれた人たちなのかな。
若いときに熱烈に恋した相手が、50年後に会ってもやっぱり素敵な運命の相手で、それまでの連れ合いや経済的な問題とかもなさそうってご都合主義だよね〜と思ってしまう私はネガティブすぎるのでしょうか。

ヴェローナやシエナの景色を満喫し、イタリアに行きたい気持ちになります。
ぶどう畑での野外の食事はとってもおいしそう。
いくつになっても恋愛を楽しむイタリア人、といういかにもな描き方も笑える。
それに、70を越えたヴァネッサ・レッドグレイヴの品と知性を感じさせる魅力はさすがでした。

ジュリエットからの手紙
Letters to Juliet

(2010年 アメリカ)
監督/ゲイリー・ウィニック
出演/アマンダ・セイフライド(ソフィー)
   ヴァネッサ・レッドグレイヴ(クレア)
   クリストファー・イーガン(チャーリー)
   ガエル・ガルシア・ベルナル(ヴィクター)
   フランコ・ネロ(ロレンツォ・バルトリーニ)
   オリヴァー・プラット(編集長)
公式サイト

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津軽百年食堂

お気に入り度 ★★☆☆☆

こんな話

東京でバルーンアートの仕事をしている大森陽一は、ひょんなことからカメラマンの筒井七海とルームシェアを始める。ふたりはどちらも弘前出身だった。弘前で100年続く「大森食堂」の四代目である陽一は、父が交通事故で入院したと連絡を受けて帰省する。久しぶりにそばを作って店を開ける陽一だが・・・。

思ったこと

あーあー弘前の観光映画ね・・・。
地元起こし系の映画って最近よく見かけるけど、日本以外の国でもあるものかしら?
エンドクレジットに発起人として政治家の名前がずらずらと出てきたが、そういうところが映画がつまんなくなる理由なのかなぁ〜。
何度も画面に映し出される津軽富士(岩木山)、弘前公園の“さくらまつり”、今年運転が始まったエメラルドグリーンの新幹線E6系。
どうせならもう少しわざとらしくなくやってほしい。
そんななか、ちょっと行ってみたくなったのは、ウミネコがいっぱい飛び交う神社のある島。
でも調べてみると、これは八戸市にある蕪島らしい。えっ、弘前じゃないのー!?

大森食堂の初代を描く明治時代のシーンは特に津軽弁だらけで、聞き取りのニガテな私にはほとんど何を言っているのか分からず・・・でもたいして変わったことは言ってなさそうな感じだったのでまあいっか。
イワシの焼き干しを行商しているトヨはすごい昔っぽい顔立ちだなぁ〜・・・でも演じている早織を画像検索してみると普通にかわいいな。あの髪型がよくないのかな?

陽一と七海の関係がストーリーの中心であるようだが、なんでルームシェアすることになるのか意味が分からず、いったいいつの間に惹かれ合うようになったんだか気付かず、まあはっきり言ってどうでもよかったです。
「何があったのか分からないけど、きっと七海の考えていることで正しいよ」
という陽一のセリフで、こいつはダメだ、と思った。
そもそも七海の話を聞いてなかったということ、分からないのに肯定するというのはつまりどうでもいいと思っているのと同じだということが露呈してる。
まあ七海は「うん、ありがと」と答えているので、お似合いなのかもね・・・。

でも津軽そばは食べてみたくなったよ。
劇中で何杯も皆が「おいしいおいしい」と食べているものだからサブリミナル効果。

津軽百年食堂
(2010年 日本)
監督/大森一樹
原作/森沢明夫
出演/藤森慎吾(大森陽一)
   福田沙紀(筒井七海)
   伊武雅刀(大森哲夫)
   藤吉久美子(大森明子)
   秋本博子(大森フキ)
   春日井静奈(大森桃子)
   ちすん(藤川美月)
   永岡佑(門田政宗)
   大杉漣(浅尾大介)
   かとうかず子(浅尾美音子)
   手塚理美(筒井有里子)
   野村宏伸(青木真一)
   中田敦彦(大森賢治)
   早織(トヨ)
   前田倫良(門田宗八)
公式サイト

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雨に唄えば

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

1920年代のハリウッド。大人気映画スターのドンとリナは熱愛中というウワサだが、ドンはリナに興味がなく、かけだし女優キャシーと出会って恋に落ちる。時代はサイレントからトーキーに移行しようとし、悪声のリナに代わってキャシーがセリフと歌を吹き替えることになるが・・・。

思ったこと

かつて高校生のときにビデオで観たことがある1本。
今観ても楽しめるかな〜どうだろう〜と思いながら観に行ったが、すごい良かった!
音楽、ダンス、コメディ、ロマンス、すべてがテンポよく詰まっていて、アメリカに素直に憧れられた時代を感じる〜。
星条旗をアレンジしたコスチュームを、単純にかわいいね〜と言えるような・・・。

私がこの映画の中で一番好きなナンバーは、有名な雨の中の「Singin' in the Rain」ではなくて、ドンの家でキャシーとコズモの3人が「Good morning, Good morning, It's great to stay up late♪」と歌い踊るもの。
「夜更かしステキ♪」という気分にすごく共感できるし、仲良し3人で楽しくワイワイやってる感じが好き〜。
私はやっぱりロマンス部分よりも、気の合う友達同士が仲良さそうにしてるのに盛り上がる〜。
「モーゼのトーゼがローゼでどーのこーの♪」という言葉遊びの歌も、ドンとコズモがふざけて遊んでいる雰囲気がいい!
この映画が観ててすごく気持ちがいいのは、主人公のドンが、名声を得て自信に満ちた大スター様なのに、昔からの仲間のコズモと変わらず楽しく過ごしていて、そこに迷いがなく、仲間と一緒に成功していくところだと思う。
「いつも威厳を」と父に教わったと言う割には、威厳とかに興味なさそうというか、違う次元で生きてる感じ。
ジーン・ケリーはいつもにやっと笑っているような表情、見事なタップダンスに安定感があっていい!
コズモ役のドナルド・オコナーは顔も身体もコマ落としみたいにチャカチャカ動いて愉快だが、でも、実際にこういう人がそばでチャカチャカしてたらちょっとウザイかもね・・・。

ところで終盤、ミュージカルの構想として出てくる、ブロードウェイで謎の美女と出会ってバレエっぽいダンスを踊るシーン。
「なんだこれ〜」と思ったんだけど、高校生のときにも「なんだこれ〜」となったのを思い出した。
まったく思い返したこともなかったこういう記憶って、脳のどのへんに入っていたんでしょうね?
きれいはきれいなんだけど、けっこう長くて、ストーリーの流れをさえぎってしまっているような気がする。
この映画自体が既存の曲に合わせて作られたそうだから、仕方ないのかな〜。

俳優もスタッフも初めて挑戦するトーキー映画は、演技の質を変えなくてはならなかったり、セリフがうまく拾えなかったり、雑音だらけになったり、映像と音声がずれたりとトラブル続き。
もちろんおもしろおかしく誇張しているんだろうけど、実際に試行錯誤があったのを想像させる。
100年も経たないうちに、映画の技術はものすごく進歩したんだな〜・・・。
新しいものを作り出すワクワク感は、かなり成熟してしまった現代よりずっとヴィヴィッドだったのだろう。
そして、技術の面では大きく変わっても、映画のおもしろさ、観たときの感動や充実感というのは変わらないものなのだというのを改めて思った。

雨に唄えば
Singin' in the Rain

(1952年 アメリカ)
監督/ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
出演/ジーン・ケリー(ドン・ロックウッド)
   デビー・レイノルズ(キャシー・セルデン)
   ドナルド・オコナー(コズモ)
   ジーン・ヘイゲン(リナ・ラモント)
   ミラード・ミッチェル(映画会社の社長シンプソン)
   リタ・モレノ(ゼルダ)
   シド・チャリシー(ミュージカルの中の女)

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SOMEWHERE

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコは、ホテル「シャトー・マーモント」で寝起きしながらパーティや女三昧の華やかで空虚な生活を送っていた。そんなある日、前妻レイラとの間の娘、11才のクレオをしばらく預かることになる。

思ったこと

主人公のジョニーはけっこう成功している映画スターらしい。
・・・というのにしばらく気付かなかったほど、冒頭の彼は普通のそこらの男っぽくて、セレブな生活なのにあんまり楽しくもなさそうだった。
寄ってくる女に不自由しなくてとっかえひっかえしてるけど、恨みがましい非難のメールがちょくちょく届く。
それにも慣れてて無感覚になってる感じ。
携帯式ポールを持ったポールダンサーが部屋にやって来て踊るというセクシーな出前サービスがあるのにはびっくりだが、たいして喜んでる風でもない。
新作の記者会見や授賞式ではろくなことを言えなくて、仕事に対する熱意も感じられない。
成功者だからって毎日がハッピー!というわけにいかないのね。
ジョニーのただれた生活がしばらく淡々と続き、早くかわいいエル・ファニングを出せや〜!と待ちどおしいことこのうえなかった。

エル・ファニングはとにかくかわいいな!
細い身体でフィギュアスケートする様子は、なんだかけなげで、保護欲がかきたてられる。
プールに潜ってお茶を飲むジェスチャーをしたり、夜中にベッドの中でアイスを食べたり、卓球したり、Wiiに興じたり、素敵な朝食を作ってくれたり、読んでる本の話をしたり(たぶんトワイライト?)、表情、仕草、服装、すべてがキラキラしとる!
お父さんの女関係のだらしなさにも気付いているんだろうけど、まだ両親が大事な年頃。
たまに会う父親として、ジョニーはいいところだけ満喫したんでない?
これから思春期に入っていろいろ難しくなっていくだろうに、ジョニーの気付きが遅すぎなきゃいいけどね!

全体的に長回しが多く、なんかボンヤリした感じの構成。
ソフィア・コッポラ監督には一定のファンがついているようだけど、いつも私はあんまりノレないな〜。
映画業界のオモテウラをよく知っているのであろうから、空虚ですさんだセレブの生態、家族とのつながりを大事にしなきゃというフツーすぎる結論にも現実味があんのかな?

SOMEWHERE
Somewhere

(2010年 アメリカ)
監督・脚本/ソフィア・コッポラ
出演/スティーヴン・ドーフ(ジョニー・マルコ)
   エル・ファニング(クレオ)
   クリス・ポンティアス(サミー)
   ミシェル・モナハン(レベッカ)
   ララ・スロートマン(レイラ)
公式サイト

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バーレスク

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

アイオワからロサンゼルスに出てきたアリは、ショーパブ「バーレスク」の華やかな舞台に魅せられ、ウェイトレスとして働き始める。女性経営者テスに認められて舞台に上がったアリは、持ち前の歌唱力でスターへの道を上っていく。しかし、「バーレスク」は多額の借金を抱えていた・・・。

思ったこと

ストーリーは単純すぎるほど単純で、あらすじ以上のことは起こらない。
絢爛豪華な「バーレスク」のショータイムは楽しい。
それだけかな・・・映画というよりレビューショーを観たみたい。
すごいな〜とは思うけど、ミュージカルらしいおもしろさは感じられないし、音楽や演出があまり私の好みではないな〜。
普段のアリはどちらかというとあどけない雰囲気で、田舎でウェイトレスをやっていたというのがぴったりな感じなのだが、衣装とメイクをばっちり決めて舞台に上がるとさすがに輝く。
「おぉお〜♪」と歌いだしたときはゾクゾクしたよ!
いろいろな趣向でたくさんの曲を歌い踊るアリ。
なんでそんないきなりスター級の技を持ってるの?
なんでそれが隠されてたの?・・・とかの疑問は無粋なんでしょうね。

そして、職場の同僚と常連客という手近な男ふたりを転がすアリ。
この恋愛模様もけっこうどうでもいいな・・・。
アリとジャックの心が通った夜は、ジャックのおふざけがくどくて、もぉ〜どうせ一緒に寝るんでしょ、さっさとしなはれ、と思ってしまった。

シェールの存在感もさすが。
スタンリー・トゥッチはまだ50歳なのに(ジョニデ、ブラピより3歳だけ上)、シェールとかメリル・ストリープとか迫力ある60代の相方としてすごくしっくりくるよね・・・。
ゲイ役というのもしっくりきすぎ!
しかし、クラブ「バーレスク」はけっこう流行っているふうだったのに、なんでそんな借金があったんだろう?
なんか根本的な問題があるんじゃないの・・・今だけ急場をしのいでも先が危ぶまれると思ってしまうのだった。

バーレスク
Burlesque

(2010年 アメリカ)
監督・脚本/スティーヴ・アンティン
出演/クリスティーナ・アギレラ(アリ)
   シェール(テス)
   クリスティン・ベル(ニッキ)
   キャム・ギガンデット(ジャック)
   スタンリー・トゥッチ(ショーン)
   エリック・デイン(マーカス)
   アラン・カミング(アレクシス)
   ジュリアン・ハフ(ジョージア)
   ピーター・ギャラガー(ヴィンス)
公式サイト

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キック・アス

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

さえない高校生デイヴはスーパーヒーローに憧れて、通販で手に入れたスーツを着て“キックアス”と名乗り、スーパーヒーロー活動を始める。ヒット・ガール&ビッグ・ダディ親子とともに、フランク・ダミコ率いるマフィアに狙われるが・・・。

思ったこと

お・も・し・ろ・い!
スカッとするわ〜。
暴力表現はかなり過激だけど、なんか明るい。

デイヴはパッとしないオタク高校生で、やはりさえない高校生を体現しているような友達と、3人揃って放課後マンガ喫茶みたいなとこに行ったりするのがいかにもモテなさそう感満点で、そこだけでもちょっと笑える。
いい人材、揃えたね。
安っぽいコスチュームを身につけたデイヴ、鏡の前でポーズを取ったりするのが、「バカだ・・・」という感じでおもしろい。
そしてまあいろいろあって、人前での初ファイトでぼこぼこにされるのだが、そこでなんだかちょっと泣けてしまった・・・。
「暴力を周りで見ているだけの人たち。僕にはそれが許せない!」という純粋な気持ちに心打たれた(笑)。
「フーアーユー?」と問われて「アイム・キックアス!」と答えるのは、さぞや気持ちよかったでしょうね~。

なんといっても強かったのは11才の女の子、ヒット・ガール!
こりゃ・・・萌えますなー。
人気が出るのもいたしかたなかろう・・・主人公はキック・アスなのに、映画ロゴとか宣伝とかでほとんど前面に出てきてるもんね。
普通の格好だといかにも普通っぽい子なのに、紫のコスチュームが映える映える。
チェックのミニスカートはなんだか日本の女子中高生を彷彿。
唇をゆがめるような表情も子供らしくなくていい!
ポップな音楽にのってのアクションシーンが痛快! 空中で銃の装填をしてたよね!? も一回見たい・・・。
インタビューで、アクションの9割は自分でやってると言ってたけど本当かしら・・・と疑ってしまうほどすごい。
しかし容赦なくバッタバッタと敵を殺していくからびっくり。
いいのか〜これ? 子供が真似したらヤバくない〜?(いかにも真似したくなるような感じなんだよ)
でも、小さな子供がたくさんの悪い大人をやっつけるのは爽快だが、もし逆に、大人がたくさんの悪い子供をやっつけてたらきっとイヤな気分になるんだろうな〜。
自分も大人側なんだけどね・・・。

もうひとつ、も一回見たいシーンは、ニコラス・ケイジの「オーマイゴーッシュ! カートに入れなさい」のとこ。
なんかツボった。

敵ボス役のマーク・ストロング、『シャーロック・ホームズ』、『ロビン・フッド』に続いて、端正な悪役顔が印象に残る。

そして、いかにも後に続きそうな終わり方。
続編製作の話は既にあるらしいし〜楽しみ!!

キック・アス
Kick-Ass

(2010年 アメリカ/イギリス)
監督/マシュー・ヴォーン
出演/アーロン・ジョンソン(デイヴ・リゼウスキ)
   ニコラス・ケイジ(デーモン・マクレディ)
   クロエ・グレース・モレッツ(ミンディ・マクレディ)
   マーク・ストロング(フランク・ダミコ)
   クリストファー・ミンツ=プラッセ(クリス・ダミコ)
   リンジー・フォンセカ(ケイティ)
公式サイト

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小さな村の小さなダンサー

お気に入り度 ★★★★☆

こんな話

中国山東省にある貧しい農家の6番目の子供として生まれたリー・ツンシンは、11才のときに選ばれて北京の舞踊学院に入学する。厳しいレッスンを乗り越えて、アメリカのヒューストン・バレエ団に招かれ、そこでも卓越した才能で喝采を浴びる。アメリカにとどまりたいと望むリー・ツンシンだが、中国国家はそれを認めず・・・。

思ったこと

実在のダンサーの話なので、主人公の少年が世界的に成功するというのは最初から分かっている。
なので、リー・ツンシンの才能が開花していくのがトントン拍子にも感じられるが、安心感を持ちながら見ていられるわぁ〜。
演じているのも本物のバレエダンサーなので、舞台のシーンはとっても見応えがある!
古典から中国共産党バレエ、コンテンポラリーとバラエティにも富んでいて楽しいし。

毛沢東の時代に生まれ育ったリー・ツンシンは、富裕層は“人民の敵”という教育を受けている。
生まれて初めて訪れた豊かなアメリカは、見るもの聞くもの、価値観をゆさぶった。
ベンに服などの身の回り品を用意してもらったとき、
「私の父は必死に働いて月に5ドルを稼ぐ。でもあなたは今日、1日で500ドル使った!」
と怒りをぶつけるのが胸をつく。
政治的思想がからんでなかったとしても、世の中の矛盾をひしひしと感じさせる事実だよね・・・。
辞書を見ながら一生懸命英語を学び、華やかな人々や暮らしにとまどう様子は、なんだか自分が田舎から東京に出てきたときの気分を思い起こさせて、心がぐらぐらするよ・・・。

北京舞踊学院時代は、細くて力の弱い少年時代のリー・ツンシンが恩師に学び努力していくスポ根ものとして楽しい。
チェン先生が「昔々、力の弱い射手が毎日丸太を運んで・・・」と話してくれたのは、比喩だよね、まさかね・・・と思っていたら、バレリーノ養成ギプスが登場した!(ギプスじゃないけど)

しかし、リー・ツンシンはバレエだけでなく女関係でも凄腕だった。
北京舞踊学院での同級生の女の子は透明感があってかわいかったのに、リー・ツンシンが頭角を表していくうちにフェイドアウトしてしまって残念。
ヒューストン・バレエ団でのサマースクール参加は3カ月と短期間だが、早々とかけだしダンサーのエリザベスと出会う。
すごく初々しい感じでデートしてるのに、けっこうすぐにキスまで進展。
傑作なのはエリザベスとのラブシーンだ。
「ヴァージンって何??」「ワン、トゥー、スリー・・・シックス?」「子供が欲しいの?」
おいー(笑)! 本当は分かって言ってんじゃねーのか、リー・ツンシン!
芸に秀でていて、いい身体をしてて、幼さを残す顔もかわいくて、たどたどしい英語を一生懸命しゃべる様子はさぞや魅力的だったんでしょうねー。
別に気持ちを疑うわけじゃないけど、最終的にプリンシパルのメアリーと結婚しているとは、見事なステップアップですよね・・・。

両親との再会は、ベタではあるものの、涙なくしては見られない。
本物の再会シーンを見ているようであったなぁ。
ところで公式サイトに載ってたリー・ツンシンのバイオグラフィーを見たら、私と誕生日が同じだった!(だから何だという話ですが・・・)

小さな村の小さなダンサー
Mao's Last Dancer

(2009年 オーストラリア)
監督/ブルース・ベレスフォード
原作/リー・ツンシン
出演/ツァオ・チー(リー・ツンシン)
   グオ・チャンウ(青年時代のリー・ツンシン)
   ホアン・ウェンビン(少年時代のリー・ツンシン)
   ブルース・グリーンウッド(ベン・スティーブンソン)
   アマンダ・シュル(エリザベス)
   カイル・マクラクラン(フォスター弁護士)
   ジョアン・チェン(リー・ツンシンの母)
公式サイト

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[リミット]

お気に入り度 ★★★☆☆

こんな話

目を覚ましたら、暗い木の棺に閉じ込められていたポール。手元にあったライターを灯し、携帯電話で助けを求めるが・・・。

思ったこと

主人公の男が土中の棺に閉じ込められたまま、焦りと恐怖に観客を巻き込みながら、実際の時間どおりに映画内の時間も進む。
閉所恐怖症気味、息苦しいのが大のニガテの私には向かない映画であった・・・。
特に序盤では暗い画面が続き、ライターの光がパッパッとちらつくから、神経にさわるというか、眠くなる・・・。
まぶしい光の刺激って眠くなるよね・・・(ちょっと疲れてた日だったから余計に)。
このつらさ、映画館で観たならではだ。
家でTVとかDVDとかだったら、この息苦しさは共有できなかったと思うもの。

昔、土葬の地域では、埋葬されてから息を吹き返してしまった人もあったというが、そういう状況に陥った人はこんなんだったのかなぁと想像した。
とてつもなく恐ろしいよね・・・私だったらどうしよう。
携帯電話があったらどこに電話しよう!?
考えてみたら、近年は覚えている番号ってほぼないな・・・。
電話番号案内の番号さえ分からない・・・。
ポールは粗野な印象だし、妻の母と仲が悪いらしくてこんなときでも憎まれ口をたたいているしで、なかなか応援する気持ちになれなかったが、施設にいる母親に電話するところとか、妻と電話がつながったとことかでほろりときた。
しかしアメリカの会社とか政府機関とかの対応はびっくりするほど冷たく、何か裏があるのかと疑ったくらい。
日本だと言葉はもうちょっとオブラートにくるまれると思うけど、動きはもっと鈍そうだな・・・。
こんな状況に追い込んでおきながら「金を用意しろ」と迫る犯人、無茶言うなや・・・と思った。
そして携帯電話を入れておくなら、十分に充電をし、かけるべき電話番号を登録しといて、もっとハードルを下げてくれ。

それにしても登場人物は全編ほぼひとり、セットも棺と土だけという、アイデアと脚本勝負の映画で、きっと制作費はとても少なくて済んだんだろうなぁ。
物語の舞台としては最も狭い棺の中オンリーで95分という時間を持たせた、撮影の工夫とライアン・レイノルズの演技はなかなかのものだったと思う。
でもちょっと『ソウ』を彷彿させて「またこんなんか」感があるし、衝撃度ではあちらのほうが上だったよねぇ。

[リミット]
Buried

(2009年 スペイン)
監督/ロドリゴ・コルテス
出演/ライアン・レイノルズ(ポール・コンロイ)   
公式サイト

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